『書籍「もしドラ」を読んだ感想』の続きです。
前回は、組織の定義と顧客について考えました。
今回はマーケティングについてです。
マーケティングって「売れる仕組みをつくる」ことらしいです。
「売るために努力する」という販売とは違うとのこと。
で、今回は「マーケティング」の中でも「マーケティング・リサーチ」のことが書かれていたので、それを色々考えました。
もしドラの中では「マーケティング・リサーチ」を「マーケティング」と表現されてましたが、
「マーケティング」は商品市場を作ることで意味の範囲が広く、解釈しづらかったので、ここでは「マーケティング・リサーチ」に言葉を統一します。
マーケティング・リサーチ
さて書籍中にこんな記述がありました。
- 「真のマーケティングは顧客からスタートする。 すなわち現実、欲求、価値からスタートする。 『われわれは何を売りたいか』ではなく、『顧客は何を買いたいか』を問う。 『われわれの製品やサービスにできることはこれである』ではなく、『顧客が価値ありとし、必要とし、求めている満足がこれである』と言う」(p59)
早い話が「顧客がホントに欲しいものを提供しろ」ってことですね
「デザイン思考」っていうのがありますけど、それだなと思いました。
でも顧客自身が「自分が何を欲しいのか」って分かってなかったりするんですよね。
そこでもう一つ、こんな記述があります。
- 「企業の目的は、顧客の創造である。(中略)マーケティングとイノベーションだけが成果をもたらす。」(p58)
咀嚼すると、「顧客がホントに欲しいものを探り(マーケティング・リサーチ)、なんとかしてその解決策を提供することで(イノベーション)、売れる仕組みを作ると(マーケティング)、自ずと顧客が増えていく(顧客の創造)」。
…と、こんなふうに解釈しました。
マーケティング・リサーチの方法
ここまで理解したつもりになりましたが、さて、マーケティング・リサーチってどうやって始めたらいいんでしょうね?
これが問題です
マーケティング・リサーチの声かけのきっかけ例としては、こんなのがありました。
- 「夕紀はどうしてマネージャーになったの?」(p26)
- 「文乃は(中略)野球部に入った、そのきっかけはなんだったの?」(p74)
咀嚼すると、自分が所属している組織に入った時って大抵の場合は自分の何らかの意思があったはずなので(価値)、その最初の意思を実現できているかどうかを確認したら(現実)、そこに価値と現実のギャップ(欲求)が見つかるってことかなと思いました
- 「野球部に入ったのも、そのためさ」(p47)
- 「俺は、俺の実力がどこまでのものか、確かめるために野球部に入ったんだ」(p81)
- 『(お見舞い面談で)夕紀の聞き上手ということもあったけれど、部員たちにしても、自分のことをもっと知ってもらいたいという思いがあったのである』(p86)
コロナ禍において「1on1ミーティング」なるものが流行りましたけど、雑談と思って話していたら、リラックスした状態でいつの間にか本音を話してるってことなんでしょうかね
悪い事例として、
- 「文乃は、野球部に求めてるものって、何かある?」(p73)
- 「いえ、特にはありません…」
というのがありました。
「私って、あなたにとって何!?」っていきなり聞かれても、答えに窮するのと一緒ですね
(このセリフ、ドラマか小説の見過ぎでしょうか…?)
マーケティング・リサーチのまとめ方
それにしても、マーケティング・リサーチって凄い情報量だと思うのでまとめるのが大変だと思います。
どうやって文乃とみなみはまとめるんだろう?と興味深かったんですけど、
- 「この日、まずは夕紀がお見舞い面談について報告した。そこで夕紀は、部員たちから聞き取った、彼らの現実、欲求、価値というものを、可能な限り伝えていった」(p95)
だけでした…
もっとどんなふうにまとめたのか知りたかったな。
これは恐らく企業秘密なのだろうと思います