この続き。
この本をネタにして「管理職って罰ゲーム?」って周りに聞いてみたら、だいたいの人から「そうだね」って反応されました
中堅クラスからは「管理職を希望する人はアタマがイカれてるとしか思えない」と言う人までいましたね
そして、パーソル総合研究所の様々なデータからも、自分の主観からも、そうとしか思えないっていう…
でも
だいたい元管理職の人は「大変だったけど楽しかったよ」なんて言うんですよね。
なんででしょ?
「喉元過ぎれば熱さを忘れる」
「辛かったことも過ぎてしまえば良い思い出」
みたいな感じにも思えます。
けど、一番大きいのは、
「昭和時代の元管理職は、今のご時世の管理者が課せられている様々な制約条件、タスクの上乗せ、一般社員の考え方の変化を知らない」
とも思えます。
で、その後ブログを書いてたら、だんだんドロドロな文章になってきまして
全部消しました…
ということで、この本の中からメモしておきたいことだけ残しておこうかと思います。
1。管理職がヒエラルキーの構造を誤って解釈していることが多い。
本来は直下の部下しか見なくていいのに、新入社員まで含めて全部見ている。
それではオーバーロードになるのは当たり前。
2。負荷が上がり過ぎた管理職はそもそも罰ゲーム化している。結婚後の女性にとっては罰ゲームどころか無理ゲー。
結婚や出産という人生のライフイベントを機に、男性は「お金」重視になり、罰ゲームへの”攻め”の覚悟を決める。
一方で女性は”守り”の意識が強くなるので「時間」と「休み」重視へシフトチェンジする。
「女性に意欲がない」という問題を問うのは、そもそも負荷が上がり過ぎた管理職(=無理ゲー)に参加させようとするようなもの。
3。金銭的手当を高くすることは「アンダーマイニング効果」が生じるリスクあり。
「アンダーマイニング効果」とは、内発的な動機によってなされていた行為に金銭的対価が支払われると、その動機が失われてしまうこと。
4。罰ゲームの修正方法は以下4つ。
「フォロワーシップ・アプローチ」;人的マネジメントのスキルをメンバーに伝える/教える
「ワークシェアリング・アプローチ」;権限委譲と働き方改革
「ネットワーク・アプローチ」;管理職の信頼し合える社会関係資本蓄積
「キャリア・アプローチ」;健全なえこひいき型の選抜育成とスペシャリスト型管理職育成
5。「フォロワーシップ・アプローチ」
ITスキルのようなスキルではなく、対人関係やコミュニケーションや部下育成といった「人的マネジメント」のトレーニングをメンバーにも伝え、上司と部下のコミュニケーションの「共通前提」を作る。
早いやり方は、管理職がどんなことを学んだかを部下に報告する機会を作ること。
そういえば、管理職って部下に報告させるくせに、自分は部下に報告しないような気がするな…。
6。「ワークシェアリング・アプローチ」
組織のフラット化が進み過ぎて「管理職が少なく、部下が多い」状態になっていたら、流石に無理ゲーなのでリーダーを増やす。
またマイクロマネジメントをするのは、ヒエラルキーの範囲を間違えて越えている。
そして自分の後任者を育てることを管理職の職務そのものにすると、自然にワークシェアリングになる。
7。「ネットワーク・アプローチ」
「社会関係資本」と呼ばれる、相互の信頼で結ばれた人間関係を構築すると仕事を進めやすくなる。
この「社会関係資本」は、何らかの行為や施策の「副産物」であることが重要で3つのタイプのネットワークがある。
・管理職同士の信頼関係を構築する「水平型」
・上位管理職との繋がりを深くする「垂直型」
・社外にはみ出す「越境型」
8。「キャリア・アプローチ」
会社の昇進構造や選抜のあり方を変更するやり方。
「健全なえこひいき」として「次世代リーダー」の候補を早期に絞り込み、少数向けに特別教育を計画的にしていく。
9。管理職になることが「損か得か」という筋の悪い問いをしない。
自らの人生を「受け取る者」から「贈与する者」として位置づけなおす。
以上、自分用の乱文メモでした