高市早苗と奈良の宗教法人 ── 4000万円、説明されない「関係」取材記事から見えてきた、不透明な資金の流れ
コレクター紳士・DJトーマス 2026年1月21日 19:31
先月末、2023年度の政治資金収支報告書が公開された。
その中で、ある宗教法人の名前が目に留まった。
宗教法人「神奈我良(かむながら)」。
聞いたこともない名前だった。 だが、この法人が高市早苗氏の政党支部に3000万円もの寄附をしていたことが、報告書には明記されていた。
収支報告書が示す"異常な依存"
政治資金収支報告書というのは、読み慣れないと退屈な数字の羅列に見えるのだが、パターンを掴めば、不自然な流れが浮かび上がってくる。
自民党奈良県第二選挙区支部──高市早苗氏が支部長を務めるこの組織の2023年度収支報告書、そこにはこんな記載があるということだ。
2023年12月13日:宗教法人「神奈我良」から 3,000万円
さらに、同法人代表者である川井徳子氏の個人名義でも、過去に複数回の寄附が行われている、と。
- 2020年:50万円
- 2021年:1,000万円
- 2023年:300万円
高市首相に3000万円寄付した謎の宗教法人「神奈我良(かむながら)」の実態とは 専門家は「実態が不透明な法人が大金を捻出しているのは不可解」 | デイリー新潮 11月28日に公表された収支報告書によって、高市早苗首相(64)が代表を務める「自民党奈良県第二選挙区支部」が、ある企業か www.dailyshincho.jp
法人と個人を合わせれば、総額4,000万円を超える。しかも、2023年度の同支部の総収入に占める割合は2割以上だという。
依存度が高すぎはしないか。
統一教会問題を取材してきた経験から言えば、特定の宗教団体が、ここまで集中的に一人の政治家を支援するケースは──珍しい。
いや、珍しいというには、不自然すぎる。
「神奈我良」とは何者なのか
まず、この宗教法人について記したい。
法人の所在地は奈良県奈良市。
設立は1966年。代表役員に川井徳子氏が就任したのは2000年のことだ。
ネットで検索すると、法人の公式サイトが出てきた。
そこには「大和皇(やまとすめら)神殿」という神社を運営していると書かれていた。
教義については、こう記されている。
神道の本義に基き、身滌大祓・大祓詞並びに古事記・日本書紀・万葉集を所依の教典として、この教義をひろめ、儀式行事を行い、修養者を教化育成すること
神奈我良 - Wikipediaja.wikipedia.org
一見、まともな神道系の宗教法人に見える。
だが──どれほどの規模なのか?
信者は何人いるのか?
どうやって3,000万円もの資金を捻出できるのか?
その実態は、外部からは見えない。
週刊現代記者が見た「神殿」の実態
実は、すでに週刊現代の記者が現地を訪れていた。
12月2日の夕方、記者が訪れた「大和皇神殿」は──2階建ての民家のような建物だったという。
近所の住民に聞くと、「中は見学できる。人が集まっているところは見たことがないけど」という反応らしい。
高市総理に3000万円寄附した「宗教法人」昨年度の政治資金収支報告書の公開が始まり、高市早苗総理を支える「タニマチ」の存在が明らかになった。奈良県内で観光業や不動産 gendai.media
建物内には留守番役の女性がいて、彼女の証言によれば──
- 天照大神を祭る神社のようなもの
- 信者(氏子)はいない
- 正月などに人が集まることもない
- 最近は外国人観光客が1日3〜4人ほど訪れる程度
芳名帳を確認すると、今年度の来場者はわずか21人。 しかも、その中には川井氏の身内やグループ企業の幹部も含まれていた。
高市首相に3000万円寄付した謎の宗教法人「神奈我良(かむながら)」の実態とは 専門家は「実態が不透明な法人が大金を捻出しているのは不可解」 | デイリー新潮 11月28日に公表された収支報告書によって、高市早苗首相(64)が代表を務める「自民党奈良県第二選挙区支部」が、ある企業か www.dailyshincho.jp
これが、3,000万円を寄附できる宗教法人の実態なのか?
宗教法人が3,000万円を寄附するには
ここで、政治資金規正法の規定を確認しておく。
宗教法人が政党に3,000万円の寄附を行う場合、前年にかかった経費が6,000万円以上でなければならない。
だが、宗教ジャーナリストの小川寛大氏は、デイリー新潮の取材に対しこう指摘している。
「1年間で6,000万円もの経費を使う宗教法人など、現実にはほとんどありません。檀家や氏子を300人くらい抱えている寺社でも、年商1,000万円あればよい方です。名前を聞いたこともなければ活動実態も不明瞭な宗教法人が、そんな額の経費を捻出できるのだとすれば、非常に不可解です」
信者もいない、人も集まらない、来場者は年間21人──そんな施設が、6,000万円以上の経費を使っているとは考えにくい。
では、この資金はどこから来たのか?
代表者・川井徳子氏という人物
ここで、代表者である川井徳子氏(67歳)について触れておく必要がある。
川井氏は、奈良県内で観光業・不動産業を手がける「ノブレスグループ」の代表だ。
傘下企業は7社、従業員数は合計1,200人超。 そのうち、ホテルやレストランを経営する「ワールド・ヘリテイジ」社の直近の売上高は、34億円に上る。
つまり、川井氏は実業家として成功している人物なのだ。
そして、宗教法人「神奈我良」の代表でもある。
この構図は──どこかで見たことがないだろうか?
統一教会問題と同じ"構造"
2022年7月、安倍晋三元首相が銃撃され、その背景に統一教会(世界平和統一家庭連合)との関係があったことが明らかになった。
あの事件以降、多くの自民党議員が「統一教会との関係」を追及された。
その時、議員たちは何と答えたか?
「秘書が勝手にやった」
「支部の判断で、私は知らなかった」
「法的に問題ない」
今回も、構図はよく似ている。
- 宗教法人(またはその代表)から政治資金が流れる
- 名目上は「寄附」
- 法的には問題ない、と説明される
- だが、実態は不透明
- 当事者は詳しく語らない
統一教会問題では、結局「知らなかった」では済まされなかった。
今回も、同じではないのか?
高市氏側の「説明」
週刊現代の記者が川井氏に取材したところ、彼女はこう答えたという。
「神奈我良は適切に運営されている」
だが、「適切」とは何を指すのか?
活動実態が見えず、信者もいない宗教法人が、なぜこれほどの資金を持っているのか?
その説明はなかった。
高市氏側も、過去の取材に対し──
「政党支部は代表者とは別の法人格であり、寄附の受領は支部が判断している」
つまり、何も答えていない。
「合法」では済まされない──まして、総理ならば
確かに、現行の政治資金規正法では、宗教法人から政党支部への寄附は禁止されていない。
だが──それで済む話なのか?
2024年、私たちはもう学んだはずだ。
政治と宗教の関係は、「違法かどうか」だけでは測れない。
なぜ、その宗教法人なのか? どんな関係があって、資金が流れているのか?
その宗教法人は、本当に宗教活動をしているのか?
これらの問いに答えないまま「法的に問題ない」と繰り返すことが、どれほど不誠実か。
総理大臣の背後にある"不透明な関係"
高市早苗氏は現在、日本国の総理大臣だ。
2024年の自民党総裁選では3位に終わったが、その後の政局の変動を経て、総理の座に就いた。
だが──その背後に、実態の見えない宗教法人と、不透明な資金の流れがある。
これは、野党議員の問題ではない。今、日本を率いている総理大臣の問題なのだ。
安倍晋三元首相と統一教会の関係が問題視されたのは、銃撃事件の後だった。 だが、その関係は何年も前から存在していた。
私たちは、「知らなかった」で済ませてはならない。
問われているのは「説明責任」──そして、私たちの姿勢
私は今も、この問題を追い続けている。
神奈我良の元関係者から、「もう活動実態がない。代表者の個人的な"箱"になっている」という証言も得た。
だが、確証には至っていない。
この記事を読んだあなたにも、考えてほしい。
宗教法人の「看板」を使った政治献金は、許されるべきなのか?
そして──
その資金で支えられた政治家が、総理大臣になった今、私たちは何をすべきなのか?
野党は国会でこの問題を追及すべきだ。
メディアは、さらに深く取材すべきだ。そして有権者は、この事実を知り、記憶すべきだ。
統一教会問題を経た今、私たちは──もう、「知らなかった」という言い訳を受け入れるべきではない。
総理大臣には、国民への説明責任がある。
高市総理、あなたは──この4,000万円について、国民に説明できますか?
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