植草一秀の『知られざる真実』
2026年1月29日 (木) TM文書「神奈川」は「神奈我良」
今回総選挙は完全な情報戦。高市内閣支援勢力が総力を結集して情報戦を展開している。同じ状況が観察されたのが2001年の小泉内閣発足時と2012年の第2次安倍内閣発足時。いずれも米国傀儡政権が樹立された際に主要メディアが全面的な情報支援を行った。
高市内閣がなぜ米国の支援を受けるのかを認識する必要がある。最大のポイントは高市内閣が米国軍産複合体の利益拡大政策に全面的に隷従していること。端的な現象が軍事費の激増。岸田文雄首相も米国軍産複合体の命令に服従した。
5年で27兆円の軍事費を一気に43兆円に増額した。バイデン大統領が自分の命令で岸田首相が軍事費を増大させたと自画自賛して語った動画が流布された。高市首相は米国の命令に全面服従。だからメディアが全面支援する。
石破茂首相は米国の命令に全面服従でなかった。このためにメディア攻撃の対象になった。
象徴的であったのは高市内閣発足時のメディア対応。「政治とカネ」への対応を放棄した高市首相を総攻撃するべき局面だった。メディアがまともな対応を示していれば高市内閣の支持率が高くなることはなかった。
しかし、メディアは驚くべき対応を示した。「政治とカネ」を放り出した高市新体制をほとんど批判しなかった。逆に高市新体制を絶賛する報道を続けた。これが内閣支持率を引き上げた主因であると考えられる。
選挙序盤の情勢調査で高市自民独走報道が展開されている。日経、読売でこの傾向が顕著。自民が堅調との情勢調査の背景にメディアの高市内閣応援体制がある。ナチス党躍進の環境と類似している。
最終的に決定権を持つのは主権者である国民。国民の賢さが問われる総選挙。問題はメディア情報の歪みにある。メディアが歪んだ情報を流布すれば情報の受け手である国民の判断も歪む。これが最大の問題だ。
高市首相が「成長」を叫んで、国民は自分たちの暮らしが上向くのではないかとの淡い期待を抱いているが幻想だ。同じように第2次安倍内閣が「成長」を唱えた。しかし、アベノミクスの下で日本経済はまったく成長しなかった。
第2次安倍内閣発足後の日本の実質経済成長率は民主党時代の半分に下落した。民主党政権時代の半分の経済成長しか実現できていない。本当に「成長」したのは大企業利益だけである。
大企業利益が激増したために株価は上昇した。経済成長が実現しなかったのに大企業利益が激増したのはなぜか。理由は単純明快だ。労働者実質賃金が減少したのだ。
日本の労働者一人当たりの実質賃金は過去30年間まったく増えていない。増えていないどころか2割も減少した。日本は世界最悪の賃金減少国になった。
労働者を踏み台にして大企業利益が史上空前の規模に拡大。これに連動して株価が上昇しただけだ。
高市首相と統一協会とのかかわりにつての疑念も再浮上している。韓国で統一協会の犯罪が裁判にかけられている。これに関連して統一協会関連文書の存在が明らかにされている。
高市首相は文書中の「神奈川」の記述が間違っていることを文書の不当性を示す証拠として挙げているが、「神奈川」は高市氏に巨額献金した謎の宗教団体の名称である「神奈我良」のハングル表記が「神奈川」と同じになることからくる誤訳であると指摘されている。
メディア情報誘導に流されずに総選挙投票を行うことが最重要だ。
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