一方で巨大組織犯罪集団を野放しに、他方で権力に歯向かう政治活動を不明確な基準で弾圧する! | ワーカーズの直のブログ

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植草一秀の『知られざる真実』

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2024年5月14日 (火) 野放しの巨大組織犯罪集団

 

政権交代を求める声は拡大している。最大の背景になっているのは自民党の裏金巨大犯罪。組織ぐるみの犯罪である。自民党が巨大犯罪集団と化しているということ。警察は基準が不明確な選挙活動での威嚇的捜査を行う前に、巨大な犯罪組織の摘発に総力を結集するべきではないか。また国税当局は組織的な脱税行為が行われていることに対して本格的な税務調査体制を敷くべきである。巨大な組織犯罪が野放しにされる一方、権力に対して歯向かう政治活動を不明確な基準で弾圧するのでは戦前への回帰になる。特高警察の復活と受け止められることになる。

 

「政治とカネ」の問題が声高に叫ばれて久しい。2009年に政権交代が実現して鳩山由紀夫内閣が樹立された。日本政治史上の金字塔である。政権交代を牽引したのは小沢一郎氏と鳩山由紀夫氏。「小鳩の春」が到来した。しかし、「小鳩の春」は暴力的に破壊された。「プラハの春」を彷彿させる。2006年4月に民主党代表に就任した小沢一郎氏が民主党大躍進を牽引した。しかし、小沢一郎氏に対して2006年から執拗な人物破壊工作が展開され続けた。米・官・業・政・電の利権複合体が支配する日本政治の根幹が破壊される恐怖の裏返しが、小沢一郎氏と鳩山由紀夫氏に対する人物破壊工作であったと考えられる。

 

その小沢一郎氏に対する凶悪犯罪と呼べるものが2009年3月3日の秘書逮捕だった。西松建設OB組織である新政治問題研究会と未来産業研究会からの寄附を小沢氏資金管理団体が事実通りに収支報告書に記載して提出した。これを「虚偽記載」だとして小沢氏秘書の大久保隆規氏が突然逮捕された。検察の主張は「寄附行為者の実体は西松建設であり、収支報告書に寄附行為者として西松建設と記載しなければ「虚偽記載」になる」というもの。この容疑で秘書が突然逮捕された。まったく同じ方法で収支報告書を提出した政治団体が他に12もあったが、小沢氏資金管理団体だけが摘発された。

 

しかし、翌2010年1月13日の第2回公判で西松建設元取締役総務部長の岡崎彰文氏が法廷で証言。二つの政治団体に実体があることを証言した。したがって、小沢氏資金管理団体の収支報告書は完全に正当なものであることが明らかにされた。2009年3月3日の逮捕事案が「西松事件」と呼ばれるものだったが、この「西松事件」によって小沢一郎氏は2009年5月に民主党代表を辞任した。引責辞任ではない。選挙への悪影響を除去するために、筋を曲げて小沢氏が辞任した。この「西松謀略事件」がなければ2009年に小沢一郎内閣が誕生していた。日本政治史を転覆させる凶悪な犯罪的行為を検察が取ったことになる。

 

その後も小沢一郎氏と鳩山由紀夫氏に対する謀略行為は延々と続けられた。結果として、2009年9月に誕生した鳩山由紀夫内閣はわずか8ヵ月半で破壊されてしまった。

しかし、この間の詳細な経緯を正確に知る国民は圧倒的少数である。「悪夢の民主党政権」という言葉が誤用され、大半の国民が真実を知らない。

 

5月20日(月)午後2時から衆議院第一議員会館大会議室でISF(独立言論フォーラム)主催公開シンポジウムが開催される。テーマは「小沢事件とは何であったのか~司法とメディアの共犯関係を問う~」

 

 

https://x.gd/nmKpv

 

小沢一郎氏(ビデオ出演)、平野貞夫氏、孫崎享氏、郷原信郎氏、山口一臣氏と共に私も報告をさせていただく。

参加申し込みは下記URLから。https://isfweb.org/symposium-form/?post_id=35042

 

15年の時間が経過して、いま再び、政権交代への期待が高まる。過去を検証し、未来に生かすことが必要だ。過去を温めて新しき方向を知らなければならない。

 

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