陸幕副長らが靖国参拝を強行した! | ワーカーズの直のブログ

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陸幕副長らの靖国参拝はなぜ問題なのか

アリの一言 2024年01月13日 | 自衛隊・軍隊

 

  

 

陸上自衛隊の小林弘樹陸上幕僚副長ら数十人が9日、靖国神社を集団参拝していたことが判明しました。これは明らかに公務としての参拝、すなわち公式参拝です。

 

それは以下の事実(12日付の報道)から明確です。

 

参拝した数十人は、陸自の航空事故調査会の関係者で、小林副長はその委員長だった。

陸自の担当部署が参拝の実施計画を作成した。

小林副長は9日午前、市谷の防衛省に出勤し、靖国神社へ公用車で往復した。

参拝した数十人は全員、防衛省・自衛隊内部から靖国神社へ向かった。

小林副長のほかにも移動に公用車を使っていた者がいた。

 

疑問の余地はありません。「私服で、時間休をとり、玉串料は私費」などの弁明はカムフラージュのための言い訳にすぎません。

 

防衛省は1974年に事務次官通達で、宗教施設を部隊で参拝したり、隊員に参加を強要することなどを禁止しています。木原稔防衛相は12日の記者会見で、今回の小林氏らの靖国参拝がこの通達に違反するかどうか調査すると述べました。

 

これは問題の矮小化にほかなりません。

 

憲法第20条第3項は、「国及びその機関は、宗教教育その他いかなる宗教的活動もしてはならない」と規定しています。靖国神社参拝は言うまでもなく宗教活動です。

小林氏らの靖国神社公務(公式)参拝が問題なのは、防衛省内の次官通達に反しているからではなく、それが明白な憲法違反だからです。だから絶対に許されないのです。

 

さらに、今、陸自ナンバー2を先頭に数十人が靖国神社を公務参拝した意味を考える必要があります。

 

靖国神社は天皇制政府が東アジアの侵略戦争・植民地支配を強行するため、兵隊動員、皇民化政策の精神的支柱にした神社です。

それはけっして過去の話ではありません。中曽根康弘、小泉純一郎、安倍晋三各氏らが総理大臣として公式参拝し、他の歴代自民党首相も「玉串料」や「真榊」を奉納し続け、A級戦犯を合祀し続けているのは、日本が侵略戦争・植民地支配の加害の歴史をまったく反省していない証拠です。

 

そしていま、安倍晋三政権が「安保法制」で「集団的自衛権」に踏み切ったのに続き、岸田文雄政権は軍拡(安保)3文書で「敵基地攻撃」を閣議決定しました。日米安保条約体制=軍事同盟の深化の下、日本は戦争国家へまい進し、自衛隊はまさに戦う軍隊としての本質を露わにしようとしています。

 

小林副長ら自衛隊の靖国神社集団公式参拝は、こうした戦争国家化への流れの中で行われたものであり、そこに黙過できない重大な意味があります。