【229】函館ベタ旅行⑦ | 酔いどれパパのブログ

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「お風呂」と「酒」と「路線バス」に関する駄文を書き連ねております。

【228】からのつづき


朝に見かけてから、乗車のチャンスに恵まれればと思っていた函館市電723号車が折よく現れたので、喜々として車内に入ると、1961年製造当時の雰囲気を色濃く残しており、窓越しの函館の風景も違って見える。



木製の床面にバス窓と呼ばれる上部の固定窓、かつての車掌スペースなど、昭和30年代標準仕様の車内を楽しんでいると、約5分で終点の函館どっく前に到着。
ここで5分ほど停車したのち、湯の川に向けて折り返すので再び乗り込み、宝来・谷地頭線が分岐する十字街で下車。向かいのホームに移り723号車を見送る。
ほどなくやってきた谷地頭行き8000形に乗車し、函館市電完乗に向けてラストスパート。

8000形は、ポイント操作を行っていたと思われる小さな塔の残る交差点を左折して南に進み宝来町に停車。発車後は右折して急勾配を登ってゆく。

坂の頂上付近にある青柳町電停を出ると下り勾配に転じ、58.3パーミルという急勾配を慎重に進む。

60パーミル級の勾配は都電荒川線や宇都宮ライトレールなど他にも例があるが、降雪地域ではまた違った苦労があるだろうと思う。

十字街から8分ほどで谷地頭に到着し、函館市電全区間乗車達成。
昨年の熊本市電につづく路面電車の全区間乗車で、これにより未乗の路面電車は富山県の万葉線、富山地方鉄道富山港線の全線と、鹿児島市交通局、とさでん交通、岡山市交通局の一部区間となった。
(つづく)