【227】からのつづき
八幡坂を登って突き当たった通りの周辺は、国の重要文化財に指定されている函館ハリストス正教会をはじめとする教会群や旧イギリス領事館などの建物が立ち並び、一帯は「元町末広町」として北海道唯一の重要伝統的建造物群保存地区(重伝建)に選定されている。
まずは函館ハリストス正教会の建物を見上げつつ、函館が開港して異国文化が流入した頃の街の様子を想像しながら函館山から吹いてくる空気を吸い込む。
振り返ると、すぐ隣に建つカトリック元町教会の屋根の鮮やかな赤が目に入る。

そのカトリック元町教会の入り口に回ってみると、改装工事のトラックや作業員の方々がいらっしゃり屋根の赤がひときわ鮮やかな理由を知る。
坂を上がりながら南に進み、函館山ロープウェイの山麓駅に着くと次の発車まで8分だったので、往復乗車券を購入して改札の列に並ぶ。
ロープウェイは、秒速7メートルのスピードで約280メートルの標高を稼ぎ、わずか3分で海抜334メートルの山頂に到着。
駅の上にある展望台に上がると、函館山と亀田半島とを結ぶ陸繋砂州(トンボロ)の上に構成された函館市街地がよく見える。