【226】からのつづき
函館湯の川温泉で夜が明けた「大人の休日倶楽部パス(おと休パス)」の旅2日目は、天気に恵まれたので昨日の午後に引き続いて函館ベタツアーを楽しむことにする。
湯の川温泉電停から函館どっく前行きの市電に乗り込むと、電停に停まるたびに車内が混んできたので、最後部の運転席脇に立って後方の風景を眺める。
後ろに流れてゆく函館の風景を眺めていると、五稜郭公園前を出たところで1日乗車券にも写真が掲載されている530号車が「貸切」の方向幕で遠ざかってゆく。

市電の一般営業車両最古参の530号車が走る姿を見ることができ、最後部に立つ判断が吉と出たと喜んでいると、その数分後に1961年製造のボディそのままに活躍する723号車とすれ違う。
昨日はこうした旧型車両を目にすることはなく、普段は活躍していないのかと半ば諦めていたが、貸切運用に入っている530号車はともかく、723号車に乗るチャンスはあるかも知れない。
函館駅前を過ぎて、函館山へと続く陸繋砂州(トンボロ)の中心付近を南西に進み、十字街で宝来・谷地頭線と別れて北西に針路を変える。
このあとは、ホテルのフロントでもらった「これぞ王道!函館の魅力凝縮コース」と銘打ったマップを参考に街歩きを楽しむ予定なので、函館どっく前の2つ手前の末広町で市電を降りる。
坂を突き当たりまで登り、もう1度振り返って景色を眺めてからマップを開き、次の見物ポイントを目指した。
(つづく)