過日、夏の陽射しが降り注ぐ桜木町駅前に降り立った。
約9カ月ぶりに神奈川中央交通11系統(山手ライナー)の定点観測乗車をしようと思い桜木町駅に寄ったのだが、もしかすると製造から15年以上が経っている「YAMATE LINER」のオリジナルカラーをまとった専用車(下写真)は引退しているかも知れない。
時間になりバスが入ってくると、ほぼ満席の客を乗せて桜木町駅をあとに、横浜の街なかを抜け元町から谷戸坂を上がって山手の邸宅街を進む。
チラホラ下車客があるものの、途中乗車がそれを上回ったので、桜木町駅発車時より多くの客を乗せて山手と平楽地区を結ぶ打越橋を渡る。
ここから先は見通しが悪い狭隘路が続くため、バス専用の信号機(バス専用表示灯)が設置されている都会では珍しい区間。
古参の専用車や魅力的な路線環境に加え、バス専用表示灯が矢印やバツ印を灯している様子を確かめたくて定点観測している11系統だが、見えるはずの位置に灯火はなく、バスはドンドン進んでいく。
9ヶ月前にバス専用表示灯を確認した時の話はこちら。https://ameblo.jp/bu10kb/entry-12828298195.html
もしかしたら撤去されたのかなぁ、と思っていると、すれ違いの厳しい場所で突然向こうからの桜木町駅前行きの11系統が現れた。
ギリギリでのすれ違いざまに対向のドライバーが窓を開け、運転席左側のダッシュボードあたりを指しながら、こちらのドライバーに何かを話している。
乗っているバスのダッシュボードを見ると、かつてはなかったと記憶しているタブレットが置かれ、現在位置のような表示がなされている。
もしかすると、信号機からナビによるバス同士の接近確認に変わったものの、まだうまく動作していないとか、ドライバーが不慣れなどの理由で今のような「お見合い」が発生しているのではないだろうか。
確認のためバスを降りて、信号機の有無を確かめることも考えたが、30度を超えている屋外で次のバスまで30分歩き回るのも辛いので、そのまま乗り続けることにした。
(つづく)