【71】からのつづき
「1926」で喉を潤してから、グリーンサラダとつまみ盛り合わせで他のビールとのマッチングを楽しむ。
サラダは、食べやすくカットされた色とりどりの新鮮な野菜に寒麹ドレッシングがほどよい味わいを加えており、ビールのお伴をしっかり果たしてくれる。
「#2 夏のあわい」は、酸味強めでスモモのような香りが心地よく、軽い苦みと甘みを含んだいぶりがっことよく合う。
「#3 るつぼへイジー」は、強い苦みと、果実香の中に穀物様の匂いとコクのある旨みが感じられ、小松菜のごま和えがうまい。
つまみ盛り合わせは、いぶりがっことザワークラウト、小松菜のごま和えで日本酒が欲しくなる。
メニューを開くと、日本酒は山梨県は笹一酒造さんの「旦(だん)」と、岐阜県は渡辺酒造店さんの「W」が用意されている。
さすが老舗酒販店さんが経営されているビアレストランだけあって、唸らされる2択。
このまま冷たい物を飲み続けると腹が冷えるので、店員さんに「日本酒は熱燗をお願いすることはできますか?」と尋ねると、「専用の湯煎用具がないのでレンジアップになりますが」とのこと。
全く問題ないので、「W」をお願いすると、「ぬるめにしますか?」と、嬉しいおたずね。
旦もWもメニューにスペックは記されていないが、恐らく大吟醸クラスの生酒なので、ぬるめどころか、いきなり燗をするのは気がひけないでもないが、敢えて熱めでお願いして、残りの小松菜、ザワークラウト、いぶりがっこでしみじみ。
これをビールといただくと、ビアフライト第2便の搭乗案内メロディが頭に響く。
さて、次のビール4種類はどんな組み合わせにしようかなぁ、と考えつつWをチビチビやりながらサラミをつまむと、意外なことに日本酒にもよく合う。
搭乗便を出羽燦々使用の精米歩合50パーセント生原酒(推測)のWの延長飛行に振り替えて、食と酒の日欧航路を楽しんだ。
(おわり)