【73】浅草で一杯 | 酔いどれパパのブログ

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「お風呂」と「酒」と「路線バス」に関する駄文を書き連ねております。

過日、浅草で一杯。


訪れたのは、地下鉄銀座線田原町駅から歩いて7~8分の「房州料理 木むら」さん。

数週間前にBS-TBSの「夕焼け酒場」で紹介されており、うまそうな料理の数々に加え、女将さんと店を手伝う20代の孫娘さんのやり取りが微笑ましく、機会があれば訪れたいと思っていた。

念のため事前に電話を入れておいたが、早い時間だったせいか私が1番客で「お好きな席にどうぞ」とのことなので、カウンターの入り口近くに腰を下ろす。

まずはお通しのキンピラでレモンサワーをやり、続いてザ・房州料理の「なめろう」で熱燗を。
味噌は濃すぎずショウガやネギの食感もしっかりありながら、新鮮な魚の旨みが引き立つ絶妙な叩き具合で、これまで食べたなめろうの中で1番に挙げたい。

なめろうをつまみながら、お孫さんのつけてくれた熱燗をやると、しみじみした気持ちになって、初入店の緊張感と仕事の疲れが流れていく。
徐々に他の客も現れて、次々に注文が入るが、女将さんは手が空くと私の並びの席に腰掛けて、テレビ収録時の裏話をしてくれながら、番組ロゴの入ったマスクなどを下さる。

聞けば、「吉田類の酒場放浪記」や「おんな酒場放浪記」などでも紹介されているとのことで、夕焼け酒場は4回目のテレビ取材だったそう。

続いて、夕焼け酒場でも紹介されていたこちらを注文。
焼いた塩さばに大根のツマとネギをのせた「さばねぎ」。

お孫さんが焼いてほぐしてくれたサバと、ツマ、ネギを箸でつまんで頬張ると、塩味がほどよく和らいだサバの旨みにツマの食感とネギの香りがマッチして酒が進む。

熱燗2合が空いたので、今度は冷たいのを呑ろうと、女将さんの故郷である千葉・御宿は岩瀬酒造さんの「吟の舞」をお願いすると、お孫さんがグラスに注いで下さる。

サバで吟の舞を呑ると、夕焼け時の下町浅草に千葉の漁師町の潮風が吹き抜けた。