【61】はねぎ絞り | 酔いどれパパのブログ

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「お風呂」と「酒」と「路線バス」に関する駄文を書き連ねております。

過日、新橋で一杯。


駅に近い某ホテルでの仕事を終えて先輩と向かったお店で、これらのお酒をいただきながら疲れを流す。



1時間半ほどで席を明け渡す時間がきたので、神田の姉妹店に場所を移してこちらの熱燗で仕切り直し。
手前の煮こごりは、ご覧の通り穴子ぎっしり濃いめの味つけで、どっしりした山陰東郷の熱燗によく合う。
続いての酒は、長崎は南島原市にある吉田屋さんの「萬勝(ばんしょう)純米酒 はねぎ絞り」。

最近、「飛鸞(ひらん)」「よこやま」など長崎の酒をいただく機会が増えてきたが、「萬勝」は初めて。

はねぎ絞りとは、醪(もろみ)の入った酒袋を槽(ふね)に敷き詰め「撥ね木」と呼ばれる巨木(約8m)を使って、テコの原理で圧搾する製法だそうで、労力を要するため今ではほとんど用いられていない。

吉田屋さんでも一時は機械絞りが主流になったそうだが、現蔵元の4代目が復活させたとのこと。

時間をかけて絞り出された「萬勝 純米酒 はねぎ絞り」は、辛口ながらふくよかな旨みが口の中に広がり、谷中生姜の肉巻きとのマッチング最高。

谷中生姜(通称「やなか」)は、梅雨入りあたりから出回る東京名物で旬の8月ごろにかけて、毎年楽しみにしているが肉巻きは初めて。

はねぎで絞られた酒と、やなかの新たな魅力に満足して会計を済ませ、身も心も軽く神田駅から電車に乗った。