【30】北上初訪問 | 酔いどれパパのブログ

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「お風呂」と「酒」と「路線バス」に関する駄文を書き連ねております。

ゴールデンウィーク初日に岩手県北上市を初訪問。


新幹線やクルマで何度も通り過ぎたことのある北上だが、目的地として訪れたことはなかった。


そんな北上を訪ねることになったのは、私の酒の師匠のおひとりである(と私が勝手にお慕いしている)Rさんの営む居酒屋さんが、この日を最後に看板を降ろされると知ったから。


12年前(最初の書き込みで6年と記しましたが12年の間違いです。お詫びして訂正いたします)に北上ご出身のRさんが地元にお店を開かれて以来、うかがいたいと思い続け、ついに最終日となってしまった。


その間に盛岡や仙台を何度も訪れているのだから、ちょいと寄り道すれば師匠のお顔を拝することができたにもかかわらず、その「ちょいと」の機会をつくることができなかった。


閉店を知った19日前にJR東日本の予約サイトで調べてみると、ゴールデンウィーク初日にもかかわらず、北上駅15時06分到着の臨時「やまびこ165号」の指定席は3割ほどしか埋まっておらず拍子抜け。


実際に乗り込んでみると、大宮駅発車時点で満席に近い状況になったものの、宇都宮で空いた隣の席にその後客は現れず、ゆったり移動。


ひとつ後ろの自由席車両を覗いてみると、席の半分も客がおらず、さらにゆったりしている。


停車駅の多い「やまびこ」であることに加え、臨時列車であることからイマイチ人気がないのだろう。


ちなみに「やまびこ165号」では、東京から北上まで2時間58分を要するのに対して、40分前に東京駅を出た「はやぶさ389号」では2時間14分と所要時間が44分も短い。


速達タイプの列車は人気が高いので、予約時にはすでに「はやぶさ389号」の指定席は全て埋まっていた。


車窓の新緑に見とれているうちに、3時間はあっという間に過ぎて、北上駅到着。

いったんホテルに荷物を預け、居酒屋さんの開店である17時まで少し時間があるので、駅の裏手を流れる北上川のほとりで深呼吸。
北上川は、盛岡でも中心地を流れ存在感を誇っているが、河川名にもなっている北上市では展勝地という東北有数の桜の名所があり、あと2週間早ければ花見ができたのが惜しまれる。

北上川は展勝地からさらに南下して奥州市や一関市などを貫いて宮城県石巻市で海に注ぐ東北最大の河川で、その距離は250キロメートルにもおよぶ。
そんな北上川の悠々とした流れを眺めているうちに適度に時間が過ぎ、飲み屋街のある西口に戻ると、懐かしいクルマが現れる。
このブログによく登場するV8エンジンのいすゞキュービックで、国際興業飯能営業所から岩手県交通北上営業所への転属車。

岩手に移って10年が経っており融雪剤(塩化カルシウム)で錆のあがったボディが痛々しい。

豪快なV8サウンドを響かせて出てゆくキュービックを見送り、夕方の駅前通りをRさんの店を目指して歩いた。
(つづく)