ふかや花園駅 | 酔いどれパパのブログ

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「お風呂」と「酒」と「路線バス」に関する駄文を書き連ねております。

(前ページからのつづき)

ふかや花園駅は、単線1面のホームが置かれただけの簡素な構成だが、ホーム長は5両編成のSL列車にも対応する110メートルを有しており、トイレはセンサーで自動点灯、男性用でもウォシュレット便座を備えた広い個室が2つあり、事務室には駅員さんもいて肉声の構内放送も流れる。


自動改札を抜けると、夏にお馴染みのキャラクターがお出迎え。

なぜ彼がこの駅に?と調べてみると、赤城乳業の本社と工場が同じ深谷市内にあるとのことで、秩父鉄道の駅を巡りガリガリ君のスタンプを集めるイベントも行われているようだ。

駅舎は町のコミュニティセンターのような建材構成と外装で、脇には飲料の自動販売機とリサイクルボックスが並んでいるが、周辺に人の姿はなく、強い日差しに照らされながら電力を消費している。

駅前ロータリーにはバス停らしきポールが立っており、コミュニティバスでも乗り入れているのかと思いながら近づいて板面に記された説明書きを読むと、東京や池袋と草津温泉を結ぶDTSという会社の運行する高速バスが平日だけ停まるとのこと。
DTSという会社も路線自体も知らなかったが、いつか乗ってみたいと思う。

駅の脇の踏切を渡って駅の方角を振り返ると広々とした風景が広がっており、ゆったりした気持ちになってくる。
その後、若干の用事を済ませてから、先ほど乗った7800系で熊谷に戻ると午後4時を回っている。

熊谷には駅から徒歩3分の好立地に大正時代創業の銭湯「さくら湯」があるので、久しぶりに立ち寄ろうかと考えつつも、炎天下に1時間ほど身を置いたので喉の渇きが極限に達しており、爽快感ある何らかの飲み物を欲する気持ちが勝る。

駅のコンコースでは、埼玉県発祥の日高屋が生ビールのポスターを掲げて手ぐすねをひいており、駅ビルを上がれば「登利平」や「サイゼリヤ」で気軽に一杯やることができるので呑むには困らないが、昼に肉を食べたので、できれば魚で一杯やりたい。

駅周辺の魚が食べられる居酒屋はまだ営業していないようなので一計を案じ、駅ビル1階の食品フロアに降りて鮮魚売り場に向かうと、店員さんが刺身のパックに割引シールを貼っている。

タイミングの良さに感謝しながら生カツオ刺しを買い込んで改札を入り、売店で缶ビールと新潟の「吉乃川 朱鷺」1合ボトルを買い足してホームに降りる。

隣の籠原を始発駅にやってきた普通列車のグリーン車階下席は私以外に客の姿はなく、1割引きで手に入れたカツオ刺身を肴に、ビールと日本酒で一献。

その後も約40分間、さいたま新都心まで他の客は乗り込んで来なかったので、ほろ酔いで夕暮れの関東平野を眺めながら、ゆっくりとした時間を過ごすことができた。
(おわり)