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バスを降りて、のんびり10分ほど歩くと登録有形文化財に指定されている徳川園黒門に到着。

正面に見えるのは徳川美術館で、徳川園の入り口は美術館に至る正面通路の途中を左に曲がった先にある。
料金を払い園内に入ると、尾張藩2代藩主徳川光友(光義)がこの地に構えた隠居屋敷に端を発するという池泉回遊式庭園が広がっているが、橋や滝、通路などに最近の部材や工法が用いられているのを感じる。

ということは、私が添乗員をやっていた1990年代は公園だったことになり、ツアーでは訪れていない見込みが高い。念のため徳川美術館を含む周辺を歩いてみたが、やはり記憶にない。
微妙な気持ちで初訪問を喜びつつ、添乗員時代に訪れた土地の記憶の曖昧さが年々深まる加齢の事実に少し落ち込む。
ひと通り見終わってから、こちらのバスに乗車。

名古屋市内の観光名所を巡る「名古屋観光ルートバス メーグル」。
名古屋らしい金のボディーで、中型車に大型車用のフロントマスクをつけた特注車。天井の一部はガラスになっており、テレビ塔なんかを見上げることもできそう。

名古屋市営バスにより平日30~60分、休日20~30分ごとに運転されており、運賃は他の市バスと同じ210円。500円の1日乗車券も用意されているから、気軽な名古屋観光にはもってこいだが、月曜日は運行されないので注意が必要。
名古屋おもてなし武将隊による車内アナウンスを聞きながら文化のみちエリアを抜け、外堀通りから久屋大通に入ると見慣れた栄の街が近づいてきて、基幹バスとメーグルでつないだ徳川地区散歩が終わった。