過日、茨城県大洗町に所用があったので久々に鹿島神宮経由で向かおうと、朝の東京駅八重洲口高速バス乗り場に立った。
9時台の鹿島神宮行きは、00分発10分発20分発と10分ヘッドで3便が出た後、40分発10時00分発20分発と20分ヘッドに移行する。
乗り込んだのは、940発のJRバス関東便で乗客は18人。窓側がほぼ埋まる程よい乗り具合で雨の首都高を抜け、10時過ぎに船橋料金所を通過。途中何度かノロノロ運転になったので遅れ気味かと思いきや、最初の下車停留所である水郷潮来には定時に到着して5人が下車した。
相変わらず不安定な空模様で、鹿島臨海鉄道に乗る前に鹿島神宮をお参りしようか迷う雨降り具合だが、バスはそんなことお構いなしとばかりに下道をキビキビ走り、鹿島セントラルホテルで約10人、鹿島市役所で1人を降ろし、次は鹿島神宮との車内放送が流れる。
駅まで行かずに鹿島神宮バス停で降りることにしてボタンを押し、ドライバーさんに神宮の方角を教えてもらって、そこここに水溜まりのできた地元道を歩く。

5分ほど歩いて参道に到着。楼門を抜けて本殿に頭を下げ、奥宮まで行く時間はないので、踵を返して大鳥居をくぐり駅を目指す。

参道の両脇には飲食店や土産物屋が並ぶが、雨のせいか客の姿はまばら。
駅への坂を下る途中には、こうした看板が。

塚原卜伝(ぼくでん)は、戦国時代の剣豪で、長野県松本市中の湯にある卜伝ゆかりの秘湯「卜伝の湯」には何度か入ったことがあるが、鹿島神宮が生誕の地とは知らなかった。
最近長野県を訪れた知人のフェイスブックによると「卜伝の湯」は現在営業していないようだが、谷あいの貸切湯に浸かりながら信州の大自然を感じる時間は、夏の観光シーズンでバス業務に忙殺され疲れた心身を癒してくれた。
そんなことを思い出しながら坂を下ると、高架駅の鹿島神宮駅が近づいてきて雨も上がった。
駅の裏手のコンビニに入り、惣菜パンをイートインスペースで頬張ってランチとし、茨城新聞を手に鹿島臨海鉄道に乗るべくホームへの階段を上がった。

(知りませんでしたが、鹿島立ちとは旅立ちのことだそうです。つづく)