研究醸造を愉しむ | 酔いどれパパのブログ

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「お風呂」と「酒」と「路線バス」に関する駄文を書き連ねております。

(前ページからのつづき)

開店直後の「地酒屋 ぽん」のカウンターに座り、生ビールで本日の憩いタイムスタート。


開店時間の14時から八王子駅行きのバスが出る16時までは、ちょうどいい呑み時間。

今回のお勉強はこちら。
群馬県の土田酒造さんが「研究醸造」として、同条件酵母違いで令和3年BYに醸された酒を飲み比べ。

ずらりと並ぶは、私の中でここ数年「常温~燗でうまい酒」の上位に位置づけられている誉國光(ほまれこっこう)などを醸す土田酒造さんが、群馬県産米精米歩合90%、酒質矯正なしの同条件で、協会601号(研究醸造18)、協会701号(同19)、協会901号(同20)、群馬G201(同21)、土田IDO(同22)、酵母無添加(同23)の酵母バリエーションで醸造した6種のお酒。

酵母によってアルコール生成のスピードが違うので、温度のコントロールをきめ細かくされたのだと思うが、アルコール度数は14.51~15.69に収められている。

18~20は、それぞれの酵母の特徴がそのまま出ており、私程度のレベルでもブラインドで当てることができそう。

22、23は土田酒造さんらしい味わいに仕上がっていてうまいが、少し時間を置きながら味の変化を楽しんでみたい気がする。

いやあ、楽しくておいしい日本酒の時間を久々に過ごすことができて幸せ。

最近は日本酒とご無沙汰気味だが、定期的な「地酒屋 ぽん」への訪問は、私の中に熾火のように宿る日本酒への想いを確認する定点観測の場と言ってもいい。

心地よくなったところで、バスの発車時刻が迫りお会計。

往路と同じ車両、ドライバーさんの八王子行きは、これまた往路と同じくらいの客を乗せて渋川駅をあとにする。

快い酔いを帯びた体をシートに預け上毛の山々に目をやりながらひと息つくと、いつの間に閉じた瞼の裏に、山あいの小さな蔵での酒造りの光景がぼんやり浮かび上がった。