多様化進む渋川のバス | 酔いどれパパのブログ

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「お風呂」と「酒」と「路線バス」に関する駄文を書き連ねております。

(前ページからのつづき)


ほぼ満席の客を乗せたキュービックは伊香保温泉からの坂道を軽やかに下り、渋川の街に入っていく。


伊香保温泉バスターミナルでは、水沢シャトルとしてやってきたポンチョに失望した直後に現れたキュービックに条件反射的に乗車してしまったので、「地酒屋 ぽん」の開店までは少し時間がある。


後から考えると、伊香保温泉のバスターミナルから歩いてロープウェイ乗り場に向かい、見晴台駅まで往復してから次の渋川駅行きに乗れば時間的にはちょうど良かったのだが、次発がキュービックでない可能性もあって本能的に目の前の獲物を捕まえてしまった。


3月に訪れた時、このクルマが渋川駅の伊香保温泉行き乗り場で発車を待っていたのも、次発を待つのをためらった理由のひとつ。

東武バスから来た日野ブルーリボンシティのノンステップオートマチック車で、典型的な街乗り仕様。

渋川市が掲げる「共生社会実現のまち」に共同推進宣言を行った関越交通がメニューに盛り込んでいる「伊香保温泉線へのノンステップバスの導入」に基づく運用のようで、その旨の説明とシンボルマークがサイドに貼付されている。

ノンステップバスの導入によるバリアフリー化は是非とも進めてほしいが、キュービックの消息チェックも兼ねて渋川での定点観測を続けてきた身としては、やはり余命の覚束ないV8エンジンツーステップの古バスを味わいたい。


渋川駅の一つ手前のバス停で降りてコンビニに寄り、近くの公園に展示されているSLを見物しても、まだ開店まで時間があるので、30度に迫る炎天下の駅前でバスウォッチ。

3月に見かけた白のノンステップ車と同仕様のブルーリボンシティだが、こちらは阪東バスからの移籍で群馬県のイメージキャラクター「ぐんまちゃん」のラッピングが施されている。
同じノンステップでもこちらはキュービックと同じV8エンジンを持つ元東武バスのエルガで、置き換えるならこちらの方が勾配のきつい路線環境には合っていそう。
こんなクルマも顔を出して、渋川周辺のバス新時代を予感させる。

とか何とか観察してたら、適度に時が過ぎて「地酒屋 ぽん」の開店時間に。

 程よい喉の渇きを覚えながら、最初の一杯は生ビールにしようと企みつつ、店への階段を登った。
(つづく)