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那珂湊駅のホームから阿字ヶ浦寄りに引き上げたキハ205+キハ3710の2両編成は、駅に隣接した踏切を閉鎖したまま一旦停止後、方向と進路を変えて機関区への構内線路を進む。
今回のツアーでは、キハ205やお座敷列車への乗車と並んで、ひたちなか海浜鉄道の機関区見学が3本柱のひとつに据えられており、貸切列車に乗ったまま機関区に運ばれるというマニアの方々にはうれしい行程。
われわれ一行を乗せた車両は、構内を最徐行で進んで、そのまま検修庫の建屋に入り、前方に停まっていた車両に連結。
車内放送によるスタッフの合図を受け、配布された白ヘルメットをかぶって待機していたツアー客は、扉に掛けられた梯子で機関区に降り立つ。
ここでは、ひたちなか海浜鉄道のスタッフの方が機関区内の設備や車両などについて豆知識やこぼれ話を交えてご案内して下さり、ツアー客の多くは熱心に耳を傾けているが、バス好きの私といとこのMくんは機関区に隣接する車庫に止まる茨城交通バスの車両群に興味津々。
40分ほどで機関区見学が終わって一旦解散、1610の勝田駅集合までフリータイムとなる。
ツアー参加者には、湊線の1日フリー乗車券が配布されているので、那珂湊で魚を食べたり、沿線で湊線の撮影にいそしんだり、途中下車して地元の名所を訪れたりしながら勝田に戻る人が多いようだが、私とMくんは先ほど目星をつけた車両が来ることを祈りながら、那珂湊駅前の停留所でバスを待った。
(つづく)

