「千代田区『風ぐるま』でセント酒」の第2弾。
今回は「ぶらり湯めぐりマップ」の「千代田区②=梅の湯」。
「風ぐるま」で行くなら秋葉原ルートの「専大前交差点」か富士見・神保町ルートの「西神田コスモス館」からいずれも徒歩3~4分だが、地下鉄3路線が乗り入れる神保町駅のA2出口からなら1分だから、バスに拘らなければ地下鉄のほうが便利。
「梅の湯」は、「松の湯」や「竹の湯」と並んで都内のあちらこちらにある銭湯名だが、神保町の「梅の湯」は横文字が似合いそうな近代的なマンションの中にある。私が駿河台の学校に通っていた頃の梅の湯は、唐破風造りの古式ゆかしい銭湯で、広々した浴室に差し込む夕日に照らされながら湯船に浸かると都会の真ん中にいることを忘れた。
現在の梅の湯は、マンションの建物の1階にフロントがあり、入り口側手前が男湯、奥が女湯に分けられている。脱衣場は狭く、浴室も細長いレイアウトで、昔の広々した梅の湯が懐かしいが、21世紀に入ってから地下鉄出口徒歩1分の好立地を誇るマンションの一隅に銭湯を残した決断に敬意を表したい。
湯から上がってサッパリしたら、駿河台方面に歩いて「酔の助(よのすけ)」で一杯やりたい。ここは、おじさんから学生、OLさん(死語ですかね)まで、ビールやサワー、日本酒でワイワイやれる楽しいお店で、私も学生時代から何度かお世話になっている。ただし、人気のお店なので、19時を過ぎたあたりから、満席で入れないことも珍しくない。
そんな時は、御茶ノ水方向に少し歩いた場所にある「こんごう庵」やら「魚百(うおひゃく)」あたりが近くて便利。
「こんごう庵」は、新潟の「へぎそば」を出す店で神保町以外にも店舗があるようだが、夜の神保町店はほぼ居酒屋状態で、越後の酒を傾けながら語らうオヤジ達の横顔がまぶしい。
「魚百」は、一度入っただけだが、店名の通り魚料理がうまく、日本酒もなかなかの品揃えで一緒に杯を傾けた仲間との話が弾んだ。
もし、独りでじっくり一献やりたいなら、三省堂書店の脇を入った少し先にある「兵六(ひょうろく)」がいいかも。
高さ控え目のカウンターにおじさんたちと並んで座り、瓶ビールで喉を潤してから焼酎にスイッチして、しみじみ啜っていると神田の旦那さんになったような錯覚を楽しめる。
最近は、そうしたゆったりした時間ともご無沙汰ですが…。
【風ぐるまの乗り方】=「千代田区地域福祉交通」を名乗ってますが、普通の路線バスと同じで、誰でも運賃を支払えば乗車可能。運賃は、100円でSuicaやPASMOでも支払いOK。ただし、子供料金の設定はなく、小学生以上は大人と同額。4ルートとも、9時から17時を中心とした日中のみの運行で、約60分間隔で運転。
各ルートとも、区内の福祉拠点を中心に巡るので、歩けば5分程度の場所まで大きく回って数十分かかることもあり事前のルート確認は必須。ルートと時刻表は、千代田区のホームページのほか、「風ぐるま」の運行を受託している日立自動車交通のサイトからもダウンロード可能。また、バス車内と千代田区役所では紙の路線図&時刻表を無料配布している。
バスには、ドアがひとつなので、降りる方がいらっしゃる時には降車が優先。車内には14席ありますが、全席が優先席ですので、若者と馬鹿者は席を譲りましょう。それから、呑み過ぎてバスに乗るのは、車内事故の原因になるのでやめましょう。