千代田区銭湯路線バス(1) | 酔いどれパパのブログ

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「お風呂」と「酒」と「路線バス」に関する駄文を書き連ねております。

東京23区では、地下鉄の延伸やマイカーの普及などにより、かつて走っていた都バスや私鉄系の路線バスが多数廃止・短縮され、その後を補うように地元自治体がいわゆるコミュニティーバスを運行して地域住民の足の確保に努めている。

皇居や官公庁、金融機関をはじめとする大企業の本社を多数擁し「日本の中心」とも言える千代田区でも「風ぐるま」という地域の足を1997年から運行している。千代田区は「風ぐるま」をコミュニティーバスではなく「地域福祉交通」と呼んでおり、昨年まではワゴン車で地域の高齢者などを主な対象として運ぶ「乗り合いタクシー」の形態で運行していた。あくまで区民の福祉としての位置づけで、車両のキャパシティーも大きくないことなどから、対外的には積極的なPRを行っておらず、隣接する台東区で観光客を積極的に呼び込んでいるコミュニティーバス「めぐりん」とは対照的だった。

そんな「風ぐるま」だが、年末年始の運休期間が明けた2016年の1月4日から、車両はコミュニティーバスに多く用いられている日野自動車製の小型バス「ポンチョ」に大型化され、、ルートも「麹町」「富士見・神保町」「内神田」「秋葉原」の4ルートに改められた。



そして、千代田区には現在、銭湯が4つ残っており、これらの銭湯を「風ぐるま」の4ルートがそれぞれカバーしているのは、バス好き風呂好きの私には偶然とは思えない。

千代田区には、東京都公衆浴場業生活衛生同業組合(浴場組合)加盟の「バン・ドゥーシュ」「梅の湯」「稲荷湯」「於玉湯」4つの銭湯のほか、淡路町には銭湯と同じ460円で入ることのできる「神田クアハウス 江戸遊」がある。

ここでは、浴場組合が発行している「ぶらり湯めぐりマップ」(平成23年10月10日発行版)の番号に従って、「千代田区①」の半蔵門「バン・ドゥーシュ」を簡単にご紹介。

こちらは、東京メトロ半蔵門線半蔵門駅から徒歩1分の交通至便な都会のお風呂。年季の入ったマンションの半地下のようなところに入り口があり、千代田区の他の銭湯と同様に皇居ランナーに愛用されている。いわゆるビル中銭湯なので、風情には欠けるが、この立地は代え難く、地代も税金も高いこの地で風呂屋を続ける心意気には頭が下がる。

「風ぐるま」で行くなら、「麹町ルート」の麹町二丁目か平河天満宮で下車。「風ぐるま」は、約60分間隔で運転されているので、ひと風呂浴びてから次の便に乗るにはちょうどいい。ただし、始発の千代田区役所から四谷駅方面に向かう途中に麹町二丁目・平河天満宮を通るが、四谷駅から乗った場合には別ルートになるので、注意が必要だ。四谷駅からバスでバン・ドゥーシュに向かうには都営バスの「都03」系統に乗れば「半蔵門」バス停が便利だが、都営バスにしては本数が少ないので、こちらも注意。

風呂上がりには少し歩いて「高田屋麹町店」で、こだわりの日本酒を楽しむのもいいだろう。高田屋は、そばを主体としたチェーン店だが、夜の部の酒の仕入れは店長に任されているらしく、麹町店の品揃えの良さ渋さは、日本酒にうるさい先輩方を唸らせている。私も数回行ったが、その度に異なる銘酒に喉を鳴らした。
好きな一夜干しを二種類選んで七輪で炙るというお通しのシステムも泣かせる。


ここで一杯やって、もう少し飲みたくなったら、少し歩いて四ツ谷界隈から荒木町へ、なんていうのは鉄板のセント酒コースですなぁ(すでに千代田区じゃないけど…)