🐥『ヒョン!ナムジュニヒョンッ!起きてください!』


 仕事のスケジュールの時間までまだ2時間もあるというのに、ジミニが俺を慌てた口調で叩き起こした。 


🐨『……ん〜……寝かせてくれよぉ……』


🐥『眠たいのは分かりますけど、テヒョンイが大変なんだって!』 


🐨『…テヒョンイが……なんだって…?』


🐥『いいから、来れば分かりますっ!』 


 ジミニにパジャマの袖を強引に引っ張られながらとぼとぼとテヒョンイの部屋まで向かうと、ベッドに横たわるテヒョンイをジョングギとホビが心配そうに見つめていた。 


 🐨『どうした、具合悪いのか?』


🐿️『おー、ナムジュナー。それが風邪を引いたのか全然声が出ないんだって。』 


🐨『テヒョンア大丈夫か?』 


🐻『…ぁ、…ムジュ…ェ…………』 


🐨『え?悪い。もう一回言ってくれるか。』


🐰『ナムジュニヒョン、声出ないって。』 


 すかさず隣にいたジョングギがテヒョンイの代わりに俺に話し掛けた。 


🐨『あぁ、そう言ったのか?』


 俺がテヒョンイに目を向けると、こくんっと頷いた。


🐨『相当喉やられてるみたいだな。』


🐿️『熱はないのにずっと朝からこんな感じなんだよ。1回じゃ聞き取れないくらい、声出しづらそうなんだよね。』 


🐻『…ぃ……あ…ぁ…ご……ぁい…』


 🐰『迷惑掛けてごめんなさいって。』


🐨『そう謝るなよ。ってジョングガ、お前さっきからよく言ってる事が分かるな。』 


🐰『逆に何でヒョン達はテヒョンイヒョンの言ってる事が分からないんですか?愛が足りないんじゃないですか?』


🐥『いーや、僕はお前が凄いと思うけど。それに何でちょっと不貞腐れてんだよー。』


🐨『まあこの調子だと、今日のスケジュールをこなすのは難しいかもしれないな。病院に行って診察を受けた方がいいと思うし。マネヒョンに電話入れてくるよ。』


俺は一旦部屋を出て携帯を取りに自分の部屋へと戻った。

そのまますぐマネヒョンに連絡を入れてテヒョンイの状況を説明すると、スケジュール調整を行うよう話を合わせてもらえる事になった。



顔を洗ってからまたテヒョンイの部屋へ戻ると、ホビとジミニの笑い声が廊下まで聞こえる。


🐨『何してんだ?』


🐥『今テヒョンイが何て言ったのか、みんなで当てクイズしてたんですよ。』


🐿️『やー、ジョングギの正解率が高すぎるから逆に笑えちゃってさー。あはははっ。』


🐻『…ヴッ……ヴゥ…ン…』


🐰『はい!ビビン麺。』


ジョングギが手を挙げて答えると、テヒョンイは両手で大きく丸を作った。


🐿️『あははっ。正解だって!』


🐨『はぁ…、無理に声出し過ぎてそれ以上潰すなよ。テヒョンイは迎えが来たら病院だ。今日は喉の調子が治るまでは安静にしてろって。』


🐻『…ア……ュニ……あ………』


🐨『ん?』


🐰『ナムジュニヒョン、ありがとうって言ってます。』


🐨『ははっ。今日はジョングギがいないとテヒョンイと会話が出来なそうだな。困った時は通訳してくれ。』


🐰『言われなくてもしますよ。僕達何年一緒にいると思ってるんですか。愛があるから言葉が通じ合えるんですよ。みんなの愛はまだまだですね。』


🐨『愛ねぇ。あんまり一緒にいすぎてお前まで風邪うつるなよ。とりあえず俺達も時間になったら迎えの車来るから用意しとけよ。』



数日後。


俺の忠告を一切聞かなかったジョングギは、まんまとテヒョンイから風邪をうつされた。


🐰『み…ぁ……ぃ…』


🐨『テヒョンイ、ジョングギが何て言ってるか分かるか?』


🐰『…ぉ……み………ゔ…』


🐻『さあ?お前の言ってること全然わかんない。』


🐨『くっくっ。愛があるから通じ合えるんじゃなかったのかよー。』


🐰『テ、ョ…い…ぁ…』


🐥『どんまいだな。ジョングギ。ふふっ。』



おしまい


普段一緒にいるから何を考えてるのか分かり合える、と思ったけど…

ただグクのテテへの愛が強かった?というお話でした。



風邪引いちゃったほのぼのシリーズ予防




あ、ジンヒョンはお腹壊しただけだった笑い



画像お借りしました。