パソコンの家電化とは結局、「AV家電化」?
前回の投稿
では、パソコンの家電化の定義として「(大手メーカー製パソコンに限っていえば)パソコンが、デザイン性に優れた省スペース一体型かつ充実したAV機能を持った家庭用娯楽機器になること」とまとめてみた。
ただし、参考としたページ(BCNランキングの『PCの家電化傾向はさらに加速!? デスクトップ最新売れ筋ランキング
』)の情報は2004/12/23現在のもの。これを書いている今(2005/09/25)、大手メーカー製パソコンの現状はどうなっているのか? それを確認するために、各メーカーの最新モデル一覧ページを見てみることにする。
※ただし、デスクトップモデルに限定。
●富士通(全13機種)
・(TXシリーズ)大画面32型ワイド液晶で美しい映像を楽しむ。
・(LXシリーズ)見やすい20型ワイド/17型液晶で、手軽にテレビ&PC。
・(CDシリーズ)使いやすさ&高性能のシンプルPC。
・(TXシリーズ)ワイヤレス・キーボード&大容量ハードディスク搭載の横置きAVスタイルPC。
●NEC(全13機種)
・(W)鮮やか・大画面・一体型AVPC
・(SR)鮮やか・一体型AVPC
・(X)先進の新・水冷PC
・(C)スタイリッシュ新水冷スリムPC
・(L)高性能スタンダードPC
●ソニー(約11機種。他にオンライン限定モデルあり)
・(typeR)ハイビジョン映像も自在に編集。VAIO最速のクリエイティブ・タワー。
・(typeH)洗練されたボディーに、心地よさへの工夫を凝縮。高性能スリムデスクトップ。
・(typeV)テレビをダブルで視聴・録画。さらに映像も音も美しく、一体型のテレビモデル
・(typeM)コンパクトなボディーにサブウーファーを搭載。音楽やDVDの魅力を詰め込んだ一体型。
・(typeX)6チャンネルを同時に、約1週間録(と)りためる。高画質・大容量のAVレコーディングサーバー。
●日立(全6機種)
・(Prius Deck)高性能パフォーマンスと先進設計の融合。上質な空間を演出する「リビングPC」の新しいカタチ
・(Prius Air)コンパクトなボディに、多彩な機能満載。オールラウンドに使いこなす欲張りセパレートモデル。
・(Prius Air One)自由度の高いレイアウトで、楽しくスタイリッシュに。リビングのTVとしても使える、コンパクトな一体型モデル。
とりあえず、各シリーズに付けられているキャッチフレーズを抜き出してみた。これらをざっと眺めて感じたのは、「家電化とは結局、AV化なのでは?」ということ。つまり、「パソコンのAV家電化」と表現したほうがずっとわかりやすい。いままで頭の中でもやもやしていたものがすっきりした感がある。
パソコンの使い方を紹介した以下のページを見ると、AV家電傾向がよりよくわかる。
●富士通STYLE BOOK(使い方の紹介)
●日立デスクトップシリーズトップページ
美しいテレビ映像、便利な録画・再生機能、DVDや音楽あるいはデジカメ写真など、AV機能の楽しみ方を大きくアピールしているのが特徴である。
これが家電化する前なら、ワープロソフトや表計算ソフトあるいは年賀状印刷ソフトなど、ソフトウェアの充実ぶりそして簡単に使えるインターネット機能など、いかにもパソコン的な側面がPRポイントだったはずだ。しかし、AV機能の充実によってそうした「パソコン臭さ」は隠されてしまった感がある。
あらためて定義しなおすと、パソコンの家電化とは「AV家電化のこと。すなわち、パソコンが、デザイン性に優れた省スペース一体型かつ充実したAV機能を持った家庭用娯楽機器になること」としたほうが、よりわかりやすそうである。
追記:
それにしても驚かされるのが、機種の数。種類が多すぎてモデルごとの比較が大変。それ以前にわかりにくくて比較自体に嫌気がさすのでは?(^^;)個人的には、もっとシンプルなラインナップのほうが、わかりやすくていいような気がします……。
パソコンの家電化の定義
家電化のイメージとしてまず思い浮かぶのは「使い方が簡単である」「誰でも使える」「特別な専門知識が不要である」「機能・目的がはっきりしている」「実用的である」「価格が比較的安い」といったことである。とすれば、パソコンの家電化とは「難しいと思っていたパソコンが、だんだん使いやすくなっていること」と考えていいように思われる。
けれども、具体的にどういう点が従来のパソコンと違ってきているのかを調べると、いま説明したイメージとは異なる「パソコンの家電化」が現実にはあるらしい。「パソコン 家電化」でgoogle検索をしてみると、こんなページを見つけることができた。
●[売れ筋速報]PCの家電化傾向はさらに加速!? デスクトップ最新売れ筋ランキング
http://bcnranking.jp/flash/09-00000401.html
このページでは、パソコンの家電化の特徴として“スタイリッシュ”、“省スペース一体型”、“テレビとしても使える大型液晶モニタ&AV機能の充実”などが挙げられている。具体的には:
・部屋のスペースにマッチした大きさのパソコン
・リビングに置いても違和感のないスマートなテレビパソコン
・価格でいえば、16~19万円近辺のコストパフォーマンスに優れたモデル
などである。
つまり、大手メーカー製パソコンに限っていえば、パソコンの家電化とは「パソコンが、デザイン性に優れた省スペース一体型かつ充実したAV機能を持った家庭用娯楽機器になること」といえる。そこで、このブログではとりあえず、これを「パソコンの家電化」の定義として話を進めていくことにする。
このブログについて
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「BTOパソコンの未来像」
大手メーカー製パソコンが家電化しつつある昨今、弊社オリジナルPC「ロデオシリーズ」に代表されるBTOは今後どういった道を辿るべきなのか?またどんな形を望んでいるのか?
について、いろいろ書くつもりです。
……て、トップページ冒頭に書いてあるので、トップページをご覧になった方は、すでにご存知? 繰り返しになってしまって申し訳ないです。