
タレントの水道橋博士が、今、ネタとして、Uber Eatsの配達のアルバイト体験をやっていて、そのレポートを読んだんですが、なかなかおもしろい記事でした。
そして、その中で、「タワーマンションに配達するには、セキュリティが厳しくて、中に入るのが大変。入口がわかりにくいし、入館手続きをしないといけないし、建物内の経路も難しい・・・・」といったことを書いてました。
これを見て思い出したことがあります。

うちの事務所の「婚礼スナップ」の納品方法は「DVD-Rに焼いて、それを郵送する」というものだったのですが、あるお客様のマンションが、たまたま、その日用事があって出かける場所の近くだったので、「切手代の節約をするために、直接持参して、そのマンションの郵便ポストに入れて渡そう」と考えました。
そして、まずは用事を終わらせて、そのお客様のマンションへ行ったわけですが。。。。。 住所の部屋番号は708とかだったので、「普通のマンション」を想像していて、マンションの玄関ホールの中に入って、郵便ポストに投函すればOKというつもりで行ったのに・・・・・ あららら・・・・

50階建てくらいの超高層タワーマンションだったのです。これは驚きでした。
(そんなお金持ちなら、うちみたいな格安業者に頼まないで、撮影料15万円くらいのカメラマンに頼めば良かったんじゃないか? という疑問も生じました)
さて、困りました。タワーマンションって初めてなんです。
そもそも、「どこが玄関ホールなのか?」もよくわかりません。
よく観察して、人の出入りを見ていると、何箇所か出入り口があるようです。
そして、出てきた住民に「ここは、@@@@マンションで間違いないですか?」と質問し、「そうですよ」と言うので、玄関ホールらしき場所へ行きます。
そこにはオートロックの自動ドアがあり、多くの人が出入りしているので、誰かについていけば、中に入れるんですが、今回は、部屋まで行くのではなく、郵便ポストに投函すればいいだけなので郵便ポストを探すのですが、見つかりません。
普通のマンションなら、絶対に、玄関ホールのどこかにあるはずなのに、ないんです。
しかたないので、ここで出会った住民らしき人数組に「このマンションの郵便ポストはどこでしょうか?」と聞くと、誰一人素直に教えてくれず・・・・・
①完全無視
②無言で「シッシ アッチイケ」 みたいなポーズをとる
③「部外者は入れませんよ、帰って下さい」
④「あんた、怪しいな、警備員を呼ぶぞ!」と恫喝
という対応だったのです。
なんか、別の国に来たような不思議な感覚を覚えました。
結局、郵便ポストは見つかりませんでした。
しょうがないので、悪いこととは思いながら、誰かのあとをついて、玄関ホール(といっても豪華ホテルのロビーのような豪勢な作りです)の中に入り、その奥に鎮座する「ホテルのフロントスタッフ」みたいな人のところに行って、正直に事情を話します。
すると。
「このマンションの郵便ポストは別のところにあって、ここにはないんです。裏側に配達の人用の専用の出入り口があって、そこから入って・・・・・・」、なんかすごく複雑な案内を受けました。
どうも、裏方専用の動線があるらしく、住宅用マンションというよりも、オフィスビルみたいな構造であるようです。
そして、いったん外に出て、指示された「裏口」へ行こうとしますが、これがわかりにくくて。。。
そんな時に、ピザの配達のバイクが通りがかりました。これを追いかけていくと、裏口が判明。

そこにはカメラ付インターホンがあり、それを押します。
そして、事情を話すと、「あ、はい、コンシェルジュから聞いてます。ここの郵便ポストはかなり難しい場所にあるので、私が案内します。警備室に来て下さい。では、ドアのロックを開けますから中に入って下さい」と対応。
住民とは違って、紳士的な対応で一安心です。
中に入って、警備室へ行きます。
そこでは、身分証明書の提示を求められ、入館記録簿みたいなのに記入させられ、その代わりに渡されたIDカードを首からぶら下げます。
なんかもう、マンションでこんな対応は初めてでびっくりです。そして、警備員さんの案内で郵便ポストに向かいますが、これがまた複雑怪奇な迷路のような構造でして。
まず、フロアが違うので「業務用エレベーター」というのに載せられて、上の階に行き、そこからさらにクネクネ道を歩いて「ポスト区画」の場所へ行きます。
こうして、やっと、写真のDVDを投函することができました。
当初、「部屋まで届けるのは面倒だから、ポストに投函しよう」と考えましたが、結果的には「部屋まで行ったほうが早かった」かもしれません。
さて、これでひと仕事終えて安心なんですが・・・・・ 案内してくれた警備員がいなくなった状態で、「帰る」のが大変で。
そう、迷路のような構造なので、帰り道もわからないんです。ずいぶん、迷って、ようやく外に出られました。
いやあ、とにかく、苦労しました。タワーマンション、恐るべしです。
こういう「裏方用の動線が迷路のよう」というのは、実はけっこうあるものです。
昔、大手の婚礼写真業者に所属して、各地に派遣されていたころなんですが、いちおう、そのホテルとか結婚式場の専属業者ということなんで、「下請け業者用の業務用の入口を使い、業務用の動線で移動しないといけない」ということになります。
これがですね、慣れていないとほんと難しいのです。業務用だと、丁寧な案内などありませんから、ホテルの内部で迷子になってしまいます。あちこち迷って、やっと宴会場についたら、別の宴会場だったりします。
特に大型のホテルなどは迷いやすいです。
トイレなんかも「従業員用のトイレ」を使用しないといけないので、披露宴撮影の途中でトイレに行くために現場を離れたものの、「トイレはどこなんだ?」「どうやって元の宴会場に帰ればいいんだ?」と迷ったことも多々あります。
ちょっと前に公開された「東京MER」という映画の中の舞台になった建物の中にあるホテルは、特に、業務用動線の構造が複雑怪奇で、仕事が終わってから、外に出るまでに迷子になってしまい、15分くらい、あちこち探し回った記憶があります。

結婚式場内の業務用通路で迷うことはけっこういっぱいあって苦労したので、いまだに寝ていると、夢の中で、
結婚式場の中で迷子になり、何時間も彷徨して外に出られなくてうなされる、ということがあります。
いやあ、怖い夢です。