株式会社丸井グループ。
OIOI(マルイ)の小売事業のほか、
キャッシング・カード事業、
店舗内装やその他小売関連事業の3つの事業から成っています。
は幅広い年齢層というよりは、
若年層への訴求力が強い気がしますね。
営業エリアも東京を中心にした関東と、
静岡、大阪、神戸、京都と絞られています。

http://www.0101maruigroup.co.jp/pdf/settlement/2013g.pdf



        前期  当期
売上高        412,408 407,365
売上原価 265,168 259,192
売上総利益合計 147,240 148,172
販売費及び一般管理費 129,224 123,886
営業利益 18,015 24,285
営業外収益合計 2,287 2,354
営業外費用合計 2,681 2,196
経常利益 17,621 24,443
特別利益合計 1,403 417
特別損失合計 6,770 4,488
税金等調整前当期純利益 12,254 20,372
法人税等合計 6,983 7,098
当期純利益 5,251 13,255



<損益計算書=PL>
減収ながら、粗利率・営業利益率などの
段階利益率が改善し、増益に。
この数年、売上は伸び悩んでいますが
着実に固定費を下げてきています。
今と比べて5年前は売上高が800億、粗利益は300億多かったものの、
その分固定費も多かったのですが、
その後売上高が減少したにも関わらず固定費は減らず、減益に。
それを数年かけて固定費を削減し、
売上が減っても以前と同水準の営業利益・経常利益が出せる形になりました。

販売費及び一般管理費(SGA)は前期と比べて54億円削減。
内訳は広告費、減価償却費・人件費・貸倒引当金繰入。
人員は5300人、5000人、4500人、4000人と
数年かけて確実に減らしてきており、固定費が削減されています。

貸倒引当金繰入は前期比8億円減りましたが、カード事業が
キャッシングからクレジットへの転換をしていることが要因です。
ローン残高は減る一方で、割賦売掛金、つまりクレジット払いによる
未回収分が増えています。
クレジットよりローンの方が貸倒、つまり回収できなくなってしまうことが
多く、実績は債権の3%も貸倒償却していたようです。
貸倒引当金繰入は将来の回収不能に先駆けて
合理的な部分を前もって費用化しておくものです。
ローンに比べてクレジットは貸倒リスクが低く、
それによって貸倒引当金を積んでおく必要性も減るため、
貸倒引当金繰入が減っているという状況です。

減価償却費は40億円減少。
投資を減らしていることもありますが、
今期から定額法に変更した影響がは22億円出ています。
短信には減価償却の方法変更理由として、
「現状の新規出店や店舗の改装リニューアルがお客様ニーズに基づき長期的な視点で行うものに変化しており、投資効果が安定的に実現すると見込まれる」
とのこと。
むやみに変更はできませんが、継続的理由と、
変更に合理的な理由があれば可能です。
この影響を除いても利益率は1%増加しているようです。

また、特別損失として固定資産の見積変更差額が23億円とあります。
初めて見た科目です。
残存価額(=減価償却終了時に残る価格)を10%と見込んでいたものを、
0円に見積もり変更したようです。
価値が少ないということで過去の償却不足相当分を
特別損失にて吐き出したものでしょう。

こうした体質強化とBSの整理が見て取れます。

経済・雇用情勢と消費の結びつきは強く、
小売業にとって今の勢いはプラスに働いてくるでしょう。


<貸借対照表=BS>
先述の通り金融事業の事業転換により、
割賦売掛金が1430億円から1710億円へ増えています。
これはクレジット払い・リボ払いによるもの。
ローン貸付である営業貸付金は1320億円から85億減少。
事業転換が見て取れまする。
貸倒費用が減少するのでプラス傾向ですね。

当期は設備投資を抑えていたようで、前期決算発表時の
7割以下の76億でした。
来期は当期の2倍の設備投資予定。
その後も100億円以上を投下予定とのこと。

営業債権が3000億円あり、
仮に3%貸倒れても2900億円は入ってきます。
キャッシングやクレジットは返済まで長期に渡るので、
借り入れや社債でそのタイミング調整をしているのです。
有利子負債が1600億円なのでまだ余裕があり、
安全性は安泰と言えるでしょう。

受取手形・支払手形がないのも特徴ですね。
ポリシーでしょうか。


<キャッシュフロー計算書=CF>
償却前利益は270億~300億円プラスも、
割賦売上により代金回収は遅れていることがマイナス要因となります。
こうしたお金の流れがCFから見えますね。

ここでもローン貸付の残高減=貸付より回収が多い、ということで
金融事業の事業転換が見て取れます。
投資CFを見ると前期・当期投資活動が停滞しています。
前期・当期で資産再評価をして積極的に損を出していることと合わせて考えると、
体質のスリム化をメインにしている印象がこの投資CFから透けて見えます。


<まとめ>
固定費を下げ売上減少下においても利益が出る体質になりました。
原価率も改善し、SGAも削減されています。
投資が減少していることが将来のリスク。
若年層に訴求する小売業としては売場改善などの投資増は免れませんが、
それに伴い固定費も上がってきます。

Webショップ・有人店舗どちらも競争が激しい市場ですが、
資産効果や将来見通しが明るくなったことによる個人消費増と、
有人店舗・WEB店舗どちらも持っていることの強みを
どう売上につなげられるかに重きを置いてくるでしょう。
各論では、店舗・WEBどちらで買って頂きたいのかや、
カードを持つことによるデータ解析などの余地がありそう。
ほか、PBなど製造小売りの傾斜か、同業と提携か、海外か、など
今後の戦略がいつ打ち出されるかに注視したいです。


曰はく、
「数字は過去の、一定のルールにより出された表面にすぎない。
未来、環境、感情を見よ。」
アサヒホールディングス。
アサヒビールをはじめ、アサヒ飲料、カルピス、
食品事業などを事業としています。
売上1兆円を超える、日本有数の食料メーカーです。



http://www.asahigroup-holdings.com/ir/pdf/kessan/130213/2012_all.pdf



(百万円)        前期   当期 
売上高        1,462,736 1,579,076
売上原価     907,243  974,702
売上総利益     555,492  604,374
販売費及び一般管理費 448,302  495,937
営業利益     107,190  108,437
営業外収益合計      11,154 14,123
営業外費用合計 7,435 7,738
経常利益 110,909 114,821
特別利益合計 10,387 9,356
特別損失合計 30,874 24,338
税金等調整前当期純利益 90,422 99,840
法人税等合計 34,886 42,307
当期純利益 55,093 57,183



<損益計算書=PL>
連結子会社増などあり増収増益。
粗利率~営業利益率まで利益率はほぼ不変なので、
増収により営業利益が上積みされた形です。
粗利益が500億円増加していますが、
販売費及び一般管理費(以下SGA=selling,general and administrative expense)
のうち販売手数料・給料・運搬費で増益分の70%以上を食ってしまっています。
後述しますが、当期は販促に注力し、増収に跳ね返ったものの
費用もかなりかかっているようです。

事業別に見ますと、酒類事業のうちビール分野では国内シェアトップ。
僅差でキリンが2位。それでも種類事業収益は微増。
利益率は改善し増益も、増益額の半分は減価償却の減少が要因で
正直大きな発展は見えないですね。
その他の事業は増収も、利益率は軒並みダウン、増収減益になっています。
要因は販促費と減価償却費の増加です。
償却前利益は大きく変わっていませんので悲観は不要かと思います。

中経でROE10%を目標、現状の配当性向(36%)をキープしたと仮定すると、
3年で2300億縁、平均766億円の利益が必要となりますね。
来期利益計画が655億縁なので、
今後もM&Aなど投資を強化していかないと届かない可能性があります。
裏返すと、前期・当期のような積極投資を続けるか、
近年買収した企業の投資効果がそれだけ出る予定かでしょう。
買収して2~3年となり初期調整段階を過ぎた企業の評価が
これから益々見られるようになってきます。

その他特筆事項は2点。
前期に震災関連費用による特別損失が179億円あり、
今期は計上がなくなっていること。
当期に、平成23年に買収した企業の買収時資料の虚偽記載が発覚したことにより、、
その関連で80億円弱ののれん調整特別損失を計上していること。
投資が活発になっているも、今後もこうしたリスクがあることを認識。
これによって投資評価の厳密さや統制プロセスが磨かれることを期待。


<貸借対照表=BS>

資金需要は金融機関からの借り入れ及びコマーシャルペーパー(CP)で
調達しています。
コマーシャルペーパーは1年以内、主に1~数か月程度の
長短期償還が前提の資金調達方法。金融費用が安いと言われます。
金融機関の保証もなく企業の信用力だけで発行するので、
CPを発行できるということは与信力がとても高いことを表します。

借入とCPと社債の合計は3650億から4560億へ約900億円増加。
うち流動負債分が800億円増加。
前期と比べてキャッシュが倍増しているとは言え、
期末手許資金は345億円。
後発事象には大きな借入・社債等の動きは記載ないため、
この水準で常に前後しているものと考えられます。
手許現金が多くなく、かつ70%台という低い流動比率(=貸借対照表の
流動資産を流動負債で割ったもの。安全性を表す指標で、100%以上が理想)
も低水準。かつ継続的に積極投資をしている。ということはおそらく、
必要な分だけ、必要に応じて借入・返済しているものと見られます。
潤沢な資金は不要で、ゆえに指標は悪い。しかし
必要なら直接金融・間接金融どちらでも調達できる。
表面上の安全性の低さが逆に安全性を表しているという逆説的状態といえます。

前期・当期とM&A投資が多く、その分負債が増加しているため
利息負担も4億円増加していますが、それでも利息負担は低水準をキープしています。
利益に対する利息負担は4%と他の安定している企業と変わりません。

キャッシュフローについて。
子会社にするための株式取得により投資キャッシュフローが大きくマイナス。
それを償却前利益による営業キャッシュインフローと借入・社債で賄っている。
営業キャッシュフローで投資キャッシュフローを賄えれば理想ですが、
さすがにそこまではできていません。
それでも結果としてトータルでプラスであり、
特段の問題はないでしょう。


<まとめ>
事業に停滞感。
主力事業は国内シェアトップであるが成長性に欠ける。
他の事業も減価償却を加味しない利益はほぼ変動ないが、
逆に大きく伸びてもいないということ。
海外企業を積極的にM&Aをしていますので、
そのプラス効果を出すことと、
既存事業分野の次の成長市場か次の成長システムを
見つけ出しすことに注力してくるでしょう。
財務状態は一見良くないですがそれは資金調達の
柔軟性を表します。
上記を踏まえ、今後も企業の1つや2つM&Aしても
まだまだおかしくないような気がしますね。


曰はく、
「数字は過去の、一定のルールにより出された表面にすぎない。
未来、環境、感情を見よ。」
小松製作所。
コマツ、と言った方が認知度が高いでしょう。
ショベルを筆頭とした建機の日本最大手。
現在会長の坂根正弘氏が大変有名ですね。

http://www.komatsu.co.jp/CompanyInfo/ir/library/financial/pdf/1303q4.pdf


開示会計基準が米国基準であるため、
営業外損益・経常利益・特別損益の表示がありません。

          前期      当期
売上高         1,981,763 1,884,991
売上原価     1,440,765 1,377,459
売上総利益      540,998  507,532
販売費及び一般管理費  282,335  293,520
営業利益      256,343  211,602
税引前当期純利益  249,609  204,603
法人税等       74,470 69,089
当期純利益 176,748 137,135



<損益計算書=PL>
減収減益。要因は中国とインドネシアの建機需要減が大きく響きました。
中国は一般機械の景気低迷が影響で40%減収。
インドネシアは燃料炭価格下落の影響で鉱山機械の需要減による減収。
その影響で、日本除くアジアで1800億減収となっています。

一方米州と日本は好調。
米国は住宅建設とエネルギー、
中南米は銅鉱山需要増で合計900億増収。
日本は微増、大震災の復興需要向けが伸長。
建機は復興活動による需要の高まりが続きますが、
それで微増という点では、日本の大幅な増収は今後も厳しい可能性ありますね。

中期経営計画で売上2兆3000億円±2000億円、
営業利益率18~20%となっています。
営業利益率18%を達成するには、
仮に販売費及び一般管理費を固定としても、
粗利率を現在の27%から4%ポイント増加させる必要があります。
計画下限値の2兆1000億円ならさらに1%ポイントが必要。
同程度の売上があった2008年3月期の販売費及び一般管理費は3100億円であり、
現在の2900億円強から同程度まで上がるとすると
また1%ポイントの改善が必要。
減価償却の方法を定率法(使用開始初期に大目に償却し、
徐々に減っていく方法)から定額法(使用期間にわたり
同じ金額だけ償却していく方法)にし、
年間で100億円減価償却費減少見こみではありますが。
ちなみに減価償却費の方法は容易にはできません。
実際の経済活動は変わらずに減価償却の方法の選択だけで
費用・利益が自由に変えることは良くないことだからです。
コマツの場合、定額法の方が資産の実態に
合っているということで適用するようです。


春にドイツで行われた世界的な建機展BAUMAで
コマツの自動ショベルが大好評だったことや、
無人ダンプ導入プロジェクト(豪)など、
今後のプラス材料の話題があります。
今後の中国の景気底打ち感はどうか、また、
先日伊藤忠が鉄鉱石の価格回復を見込んで投資をしたように、
今後資源価格が上昇して鉱山需要が復活してくれば
建機の需要はさらに高まるでしょう。



<貸借対照表=BS>
当期末の手許現金が900億円なのに対し、
短期債務が2000億、税金負債が300億円あります。
売掛債権が6000億円あり、毎月平均500億円の入金。
3月末に売上が集中するものと考えられることを割り引いても
4月期初の入金が400億円と仮定。
そのまま短期債務と税金負債で400億円ほど
キャッシュアウトするものと考えられます。
意外と、手許CFが潤沢、というわけではないようですね。
当期の借入は200億円純減、
前期は借入が1400億純増していて、
必要に応じて資金調達しているものとみられますね。

減収減益ながら、営業権、固定資産、投資有価証券と全て
純増しており、投資活動を増やしている点はさすがです。

自己資本比率が50%ほどに増加しているも、
純資産2000億円増のうち半分は為替換算調整によるもの。
もう半分が利益から配当をひいたもの。
為替の好影響を受けていますね。


<キャッシュフロー計算書=CF>
キャッシュフロについては、
毎年1000億円を超える設備投資をしているが、
それを利益と減価償却からくる自己金融効果で
十分に賄えています。うらやましい。
前期のように必要に応じて借入も行えており、
非常に安定していますね。

中期経営計画で株主への配分を強化を明示していて、
今期も減益ながら一株あたり配当を前期の42円から48円へ増加。
来期はさらに上げて58円へ。
配当性向(利益のうち配当に回す割合)レンジ20%~40%を、
今後は30%~50%へ。
現状毎年400億円前後の配当によるキャッシュアウトフローが
さらに増してきます。


<まとめ>
機械の無人化・IT化に注力されていて、
市場に受け入れられる商品・サービス開発という
次の一手が順調に打てているものと見れます。
ただし価格や安い中国勢などが出てきていますので
一筋縄ではいかないでしょう。
中国・その他アジア・米州・欧州・アフリカのうち
まずは中国の今後の景気動向に注視。
建機の世界市場を考えると
アジア・アフリカへのスムーズな導入を
してくるでしょう。
この地域の資源開発案件の動きと業績相関が高くなるはず。
日本の業績は安定していますが、
海外売上比率83%、マーケットの大きさを考えると
海外での動きが重要になるのは確実です。


曰はく、
「数字は過去の、一定のルールにより出された表面にすぎない。
未来、環境、感情を見よ。」