プルノット:バルバレスコ モンテステファノ 1983 その1 | 古きイタリアワインの魅力を読み解く

古きイタリアワインの魅力を読み解く

イタリアンワインガイド ガンベロ・ロッソ 1988-1989
イタリアワイン界に多大な影響を与えるガンベロ・ロッソ Gambero Rossoですが、この初期(1988や1989当時)のレアなイタリアワインと古酒の数々を、掘り下げて解説します。

Vini d'Italia 1989 Gambero Rosso Vol.110

Prunotto-Barbaresco Montestefano 1983 その1

 

Prunottoの母体はCantina Sociale ai Vini delle Langhe(ランゲワイン醸造共同組合)でした。設立は1904年の事。

公証人ではありましたがワイン造りに関しては素人だったAlfredo Prunottoの男気が今日までこのブランドを支えています。

 

Barbaresco Montestefano

オーナー兼エノロゴ:Beppe Colla(1989年版ガイド出版当時)

生産初年度:1961年、

平均年間生産本数:8000~13000本、

畑名:Montestefano、

畑面積:2.9h、

畑展開方角:南~南東だれ、

畑海抜:200~250m、

土壌:密度が高い、ローム、シルト、粘土、石灰質、

栽培法:Guyot、

密植度/h:4800本、

平均樹齢:25年、

resa:50~60qli、

収穫法:手摘み、

ファーマ容器:INOX、

温度調整:29℃、

ファーマ&マセ:15日、

樽熟:スロヴェニアンオーク5000~10000lで10~12ヵ月、フレンチオーク3600~5000lで2~4ヵ月、

平均樽齢:15~20年、

清澄:卵白

 

Prunottoの母体であるCantina Sociale ai Vini delle Langheが出来たのは1904年の事です。

公証人のAlfredo Prunottoが、同じく公証人だった初代Giacomo Odderoと共にCantina Sociale ai Vini delle Langhe(ランゲワイン醸造共同組合)の設立に法律家として立ち会ったのが由縁です。生産者である地元名士が各自のブドウを持ち寄ってワイン造りを行う組合を設立したのです。

その後第一次世界大戦が勃発し、残念ながら組合が経営不振に陥ります。Odderoは自分の一族でワイナリーを経営していた為、Alfredoが自ら手を挙げ、1923年にワイナリーとして創業しました。自社畑を持たず、買いブドウと借畑を使用しての生産でしたが、Alfredoはマーケティングに長けており、国内のみならず、既にこの時代に南米まで輸出を行う様になりました。1956年にAlfredoは引退しますが、Beppe Colla(2019年1月15日没)へ会社を譲渡します。

Beppe Collaはご存知ピエモンテレジェンドの一人。アルバ醸造学校Umberto Iを卒業後、若干19歳で当時アルバ一の大きさを誇ったCasa Vinocola Bonardiに入社し、その後は醸造長として活躍します。更に名を挙げたのがPrunotto購入後ですね。特に70~80年代の作品の数々は正にクラシックの見本でした。

1990年、Beppe CollaからAntinoriに経営権が移り、現在に至ります。

 

次回に続きます。

Prunotto-Barbaresco Montestefano  プルノット バルバレスコ モンテステファノ

 

Alfredo Prunotto アルフレード プルノット

Beppe Colla ベッペ コッラ

Gambero Rosso Vini d'Italia1989 Prunotto  ガンベロロッソ ヴィーニィディイタリア1989 解説

Vigneto Montestefano モンテステファノ畑