移植 | マイブログ

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こころのカラー。いつもレインボー(虹色)ならOK、でもモノトーンのときも。いずれ、じかんに刷り込まれては、無常で透明に・・・。折々のそんなこころを集めていくさきに、きっとなにかあるのかも。

知りあいから大変楽しみなことを依頼された。


庭に植わっている柿の木が見事に成長し、今では隣の敷地に木の枝が黄色くなりかけた冬柿の実をたわわに下げて、入り込みそうだということで、移植をしたいので手伝ってくれという。


身近に専門家がいるので、その人の手伝いだ。


柿の実が熟してもいだら実施したいという。


どのようにするのかと聞くと、根を傷めないように根の周囲をぐるりと外堀を掘るようにして根に土を残したまま掘り出して、別の場所に掘っておいた穴に植える

のだという。


私の役割は穴掘り。スコップでひたすら穴を掘るわけだ。


これが無性に楽しみで仕方がない。早く柿の実が熟してくれないものかと願う。


学生時代に遺跡発掘のバイトに真夏の炎天下、精を出したことがある。


教育委員会の方の指示で数cmの均一の深さの表層の土を、剥いでいくようにして調査エリアの土に埋まった古代人の生活の痕跡物を収集していく作業だ。


ある日、黒くて丸い部分が浮き上がってきた。黒い部分にそって掘っていってくれと言われ、興味津々で小さいスコップに取り換えて1mほど掘り進んでいった。果たして何かと、その何かに期待していたら、「あっ、木の根っこだ。ストップ」


まあそういうことの繰り返しだろう、と他の作業に移った。


今度の柿の木の移植は、生きた木の根を移し替えるわけだ。


果たして無事に来年も、実がなるのだろうか。


高さ3m近いらしい。


穴の掘りがいは十分にある。