4年前に手指の骨折で診たとにかく明るいNZから来た青年。彼は日本語がカタコトだ。よってコミュニケーションはすべて英語になる。
2ヶ月で完全に手指の骨折はfuseした。「またなんかあったら来るね〜 ないといいけど〜w」
先週の金曜日なんかあったので来た。英語で記載するのは私の頭が混乱するので日本語で書く。
患「先生久しぶり〜覚えている?」
私「当たり前よ〜 俺は一回診た(ユニークな)患者さんを忘れない。」
患「今朝から腰が痛くってさあ〜」
私「どのへん?どれどれ?」4年前よりなんか…てか かなりお腹が出ている。「大きくなった?」
だいぶ中年太りだ。
患「かなりね 10kgは太ったね」
聞くところによると彼は2年前 和食と英語の上手な日本人女性と結婚したようだ。
患「だって妻の作る和食がすごく美味しいんだもの 食べちゃうよね 彼女の食事が美味しいのが悪い!」
さて腰のレントゲン取って湿布してサポーター巻いた。クリニック史上最大の4Lである。
あと痛み止めと胃薬、軽い筋弛緩剤とお決まりの処方…
その日は私の頭がたまたま調子が良くてかなり早口で英語でやり取りした。彼の明るさがそうさせたのかもしれない。
私「腰の骨がまっすぐになっているよ。日本語でいうとぎっくり腰だよ 体重減らさなきゃ」
患「手術は必要かい?」
私「絶対必要はない。とにかく痩せること 食べすぎないこと」
患「だって妻の食事が美味しすぎるんだもの 思わず食べちゃう 彼女が悪い。w」
私「いや 悪いのは君の妻ではないし、妻の料理の美味しさでもない。問題は君の食欲だ。w」
彼は大きな素振りで大声で笑いながらとにかく明るく笑いながらよく喋る。昔見たアメリカ人の印象に近い。
大男が二人で笑いながら話していたら看護師二人が「どしたの?何言っているかさっぱりわからないけどなんだか楽しそう」
患「来てよかった。先生の笑顔を見ると安心できるよ。」
私「それは俺もそう思う」
患「治るのにどれくらいかかる?」
私「君の努力次第だが2ヶ月 痩せなよw」
患「妻に言ってくれよ 美味しいもの作りすぎだよって」
私「それはこの国では結婚幸せ太りと呼ぶw」
お互い肩をたたき合って爆笑の外来 二週間後また戻ってくるだろう。
患「ありがとう先生 またね〜w」
私「お大事に 食べ過ぎ注意 今度リハビリ考えよ」
英語人は帰りに必ず感謝を述べる。まさに私こそmy pleasureだ。