4月のこと、ちぃさんと六本木一丁目で待ち合わせ。
「IZUMI GARDEN」では、「さくら祭り2026」が開催中。
今年の桜のアートオブジェは「手鞠」。
天井にも桜の花びらの投影。
何時までも見ていたいが、ランチの予約時間が迫っているので移動する。
「IZUMI GARDEN」を出ると、ランチのお店に向かう。
今日のランチのお店は、この「六本木グランドプラザ」の二階。
ここはオフィス街のレストランなので、土日祝日はどの店もお休み。
今日のランチのお店、『麻布箪笥町 天涼庵』のみ土曜日の昼に営業している、いや、していた。
ここは、天麩羅と鉄板焼きの両方を、シャンパーニュと純米大吟醸と共に味わうことが出来る、お気に入りのお店。
”していた”と過去形で書いたのは、実は今日はとても悲しい訪問。
三月末に、四月末を以って店を閉じることが決まってしまったのだ。
そして四月は平日のみの営業となった。
でも常連の私達の予約はキャンセルとせず、四月最後の土曜日に私達の為だけに店を開けてくれた。
店内に歩を進めると、何時ものとおりヒマラヤのピンクの岩塩が迎えてくれる。
カウンター席にもテーブル席にも個室にも客の姿は無く、カウンターの何時もの場所に二人分のセッティングのみ。
顔馴染みの板さんやフロアスタッフと「長い間お世話になりました」、「皆さん、これからもお元気で」と悲しい挨拶で食事を始める。
箸袋の絵は富嶽三十六景。
下がちぃさんの箸袋、上が私の箸袋。
先ずはシャンパーニュを抜栓。
G.H.マーテル傘下のエペルネのビシャが造る、シャンパーニュ、ビシャ、ブリュット。
ちぃさんと、「悲しいけど、最後のランチを楽しみましょう」と乾杯。
爽やかなシトラス系の香りの後には、熟した洋梨やアプリコットのニュアンス。
しっかりとした果実味と酸とミネラルを持つ、バランスの良いシャンパーニュ。
セパージュは、ピノ・ノワール50%、シャルドネ35%、ピノ・ムニエ15%。
前菜が届く。
「今日は豪華ですね」と、私。
「最後ですから」と、板さんが寂しそうに微笑む。
蛍烏賊の酢味噌和え。
茸のお浸し。
生湯葉と生雲丹。
鰹のたたきと鮃の刺身。
エンガワも入っている。
この前菜でシャンパーニュが進む。
ここではホールスタッフの手を煩わせないため、アイスバゲットをカウンター上に置いてもらい、自分でグラスに注いで飲むことにしている。
それも飲むスピードが速くなる原因の一つかもしれない。
ドアが開いた個室の窓の外の銀杏の緑が濃くなっている。
前回来た時はまだ葉が出ていなかった。
季節は巡る。
でもこの景色は今日が見納め。
ちぃさんと過ごす、六本木一丁目の午後は続きます。





















