6月のこと、彼女と六本木の「国立新美術館」のフレンチ、『ブラッスリー ポール・ボキューズ ミュゼ』で過ごす楽しい夜の続き。
今夜の赤ワインは、大好きな造り手の上級ワインの、しかも素晴らしいヴィンテージ。
スッド・ウエスト、マディランのアラン・ブリュモンが造る、シャトー・モンテュス、マディラン、プレステージ、2000年。
アラン・ブリュモンはマディランの帝王と呼ばれる造り手で、地ぶどうのタナで造られたワインを世界で高い評価を獲得するレベルに引き上げた功績で、フランス最高勲章、レジオンドヌールを授与されている。
素晴らしい黒果実の凝縮感と熟成感、後味には出汁のニュアンス。
実は彼女はタナのワインは強すぎるので苦手。
でも23年間の熟成を経たこのワインは円熟味があり、とても美味しいとのこと。
ぶどうはタナ100%、熟成は新樽100%のオーク樽。
食べ過ぎ注意と言いながら、美味しいのでバゲットは二個目。
ヴィアンドは、高知県鈴木牧場の四万十麦酒牛リブロースのグリエ、四万十町桐島畑の粒マスタードのソース、季節の高知野菜と共に。
桐島畑は約80種類の野菜を育て、粒マスタードやジンジャーシロップが有名。
ビールミールを基本としたバランスの取れた発酵飼料で長期肥育をした麦酒牛は、柔らかくサシが強くてもすっきりとした後味が特徴。
口の中でとろける美味さ。
この茄子は、竜馬茄子なのだそうだ。
美味い牛肉とフルボディの熟成赤ワインは最高の組み合わせ。
デセールは、グランマルニエの香る温かいスフレ、高知山北みかんとクリームチーズのアイスクリーム、岡宗農園の土佐小夏のマセレ。
スフレは時間勝負。
萎まないうちに熱々をいただく。
アイスクリームもマセレ(シロップ漬け)も高知の果物尽くし。
「これが土佐小夏です」と、松尾支配人が見せてくれる。
今夜の植田シェフの料理も素晴らしかった。
熱いコーヒーを飲みながら、彼女と話が弾む。
松尾支配人に見送られ、店をあとにする。
このお店の満足感はとても高い。
また来なければだ。
振り返ると、美術館の明かりは既に消え、静寂に包まれている。
「東京ミッドタウン」まで戻ってきた。
今夜はミッドタウンガーデン側からガレリアに入る。
福光屋がまだ開いていたので、少しお買い物。
そして、何時ものプレッセ・プレミアム。
彼女と私の翌朝用のサラダを何点か購入。
今夜も楽しい、彼女と過ごす六本木の夜でした。