西麻布の一軒家フレンチ、『レストランひらまつ レゼルヴ』で彼女と過ごす素敵なハロウィン・ディナーの続き。
ソムリエの田中さんがハロウィン特別カクテルを作ってくれる。
シャンパーニュ・グラスに注がれたのは、パイナップルジュース。
続いて、トニックウォーター。
そしてシャンパーニュ。
使われているシャンパーニュは、ドゥ・カントナール、ブリュット。
このメゾンのオーナーは、プイイ・フュメの名門、ラドゥセット。
セパージュは、シャルドネ60%、ピノ・ノワール30%、ピノ・ムニエ10%。
こんな良いシャンパーニュをカクテルに使うのはもったいない気もする。
そして最後に加えるのは、パルフェタムール。
スミレとバラのリキュールだ。
淡い黄色だったカクテルが、紫を帯びた怪しい色合いに変わる。
カクテルの名前は、”a la nuit tranquille、静かな夜”。
アミューズ・ブーシュは、”煮えたぎる黄色のポーション”。
ローズマリーのアイスクリームは黄色くもないし、煮えたぎってもいない。
と思ったら、熱々の黄色いスープが注ぎ込まれる。
パンプキンスープの熱でローズマリーのアイスクリームが溶け始める。
溶けてしまわないうちに、急いで食べる。
薄紫のカクテルにローズマリーの香りを纏ったパンプキンスープ、楽しいハロウィン・ディナーの始まりだ。
田中ソムリエが気合を入れてワインのペアリングを考えたとのことなので、今夜はペアリングワインをお願いした。
最初から気合を感じる素晴らしい白ワインが出された。
ボルドー、ペサック・レオニャンの銘醸、シャトー・ド・フューザル、2012年。
300年の歴史を持つワインで、ボルドーでトップクラスの白ワインと評されている。
色合いは黄金色。
10年の熟成を経て軽いエステル香を持ち、まるで上質のコニャックのような香り。
口に含むと、豊かな果実味の中には、パイナップルや蜂蜜のニュアンスも。
まろやかな酸とキレのあるミネラルを持ち、余韻は複層的で長い。
セパージュはソーヴィニヨン・ブラン60%、セミヨン40%で、樽熟成期間は8~12ヶ月、新樽比率は40%。
アントレは、”禁じられた森で採れる茸、殻を纏ったスカラップ”。
帆立の殻を開けると、帆立とトリュフ風味のリゾット、茸のクリームソース。
帆立は身が厚く、とても美味い。
茸とトリュフの香りも食欲をそそる。
パンとホイップバターが届く。
ホイップバターには内木場シェフの友人が鹿児島で作る天然塩が使われている。
内木場シェフは鹿児島出身なのだ。
田中ソムリエが頑張って選んでくれただけあり、次のワインもブルゴーニュの良いものが出された。
ジョセフ・フェヴレ、ムルソー、プルミエ・クリュ、ブラニー、2017年。
ブラニーの畑は1.15haで、植樹は1963年、平均樹齢は46年(2017VT)と高い。
光の加減で薄く見えるが、輝くイエロー。
完熟した洋梨、桃、そしてグレープフルーツのニュアンス。
酸とミネラルのバランスも良く、強くしなやかな余韻が続く。
やはり上質のムルソーは美味い。
ぶどう栽培はリュット・レゾネ、樽熟は新樽比率50%で14~16ヶ月。
西麻布のフレンチ、『レストランひらまつ レゼルヴ』で彼女と過ごす、ハロウィン・ディナーの素敵な夜は続きます。