代官山のフレンチ、『メゾン ポール・ボキューズ』で彼女と過ごす素敵な夜の続き。
アミューズは南瓜のポタージュ、白トリュフの香り。
添えられているのは、バゲットのクルトンと栗。
スープに投入。
白トリュフの香りに秋を感じる。
濃厚な南瓜のポタージュと甘い栗の組み合わせが胃に優しく沁み、食欲を掻き立てる。
アミューズに合わせて飲んでいるのは、ドゥラモット、シャンパーニュ、ブラン・ド・ブラン、ブリュット、プール・ヒラマツ。
パンが届く。
このパン皿が好きだ。
お供は、エシレ・ドゥ。
コロナ以前は包装されたエシレバターが二人に一つ出されていたが、今は包装を解き、二つに分けて出されるようになった。
シャンパーニュの次は、アルザスの銘醸、トリンバックが造る、ゲヴェルツトラミネール、レゼルヴ、2013年。
トリンバックは1626年の創業以来13代続く家族経営の名門。
評価はとても高く、フランスの全ての三ツ星レストランでオンリストされているそうだ。
輝く黄金色。
ライチやメロンの甘い果実味。
同時に活き活きとした酸とキレのあるミネラルを持ち、甘みがあとに残らない素晴らしいボディ。
ぶどうはゲヴェルツトラミネール100%。
フランス産鴨フォアグラのポワレ、ソース・ベルジュ。
これはリヨンの『ポール・ボキューズ』本店のスペシャリティ。
ゲヴェルツトラミネールはこのフォアグラ料理に合わせて出されたもの。
このフォアグラのヴォリューム感が素晴らしい。
フォアグラを乗せているのは、ポレンタ。
ソース・ベルジュは熟す前の青ぶどうを絞って作られる酸味のあるソース。
日本では未熟なぶどうを入手することは難しいので、酸味のある青リンゴを加えて酸を補っていると以前シェフから聞いたことがある。
二種類目の白ワインは、大好きな造り手の物。
コート・シャロネーズのクローディ・ジョバールが造る、リュリー、プルミエ・クリュ、レ・クルー、2015年。
クローディはブルゴーニュで注目の女流醸造家。
自らのドメーヌを運営する傍ら、ブルゴーニュの名門ネゴシアン、ルモワスネの醸造責任者も務めている。
洋梨や白桃、そしてバニラの香り。
濃厚な果実味と熟成感、複層的なストラクチャー、綺麗な酸とミネラルとのバランスが素晴らしい。
「クローディのプルミエ・クリュは本当に美味しいわ」と彼女も高評価。
天然平目のロースト、香味野菜のジュリエンヌ、ソース・マリニエール。
香りが素晴らしい。
マリニエールとは漁師風という意味で、魚の出汁に白ワイン、バター、エシャロットなどを加えて作られている。
平目のローストがどこにあるのかと野菜のジュリエンヌを取り除くと、大きな平目の切り身が現れた。
ムール貝はモンサンミッシェル産。
平目は身が厚く、ソースが良く合って美味い。
これはとてつもなく大物の平目だ。
完食。
この器も可愛い。
代官山のグラン・メゾン、『メゾン ポール・ボキューズ』で彼女と過ごす素敵な夜は続きます。