彼女と六本木ヒルズで待ち合わせ。
向かったのは、”もうひとつの何時ものフレンチ”、『レストランひらまつ レゼルヴ』。
この日は、長野県御代田町とのコラボディナー、”想いをつなぐ食彩の夕べ”。
二階のレセプションには、御代田町の名産品の展示コーナーができている。
何故御代田町かと言えば、『ひらまつ』6軒目の「THE HIRAMATSU HOTELS & RESORTS」が御代田町に2020年秋に開業するのだ。
そして『レストランひらまつ レゼルヴ』の料理長も務めた柳原シェフが、このホテルの料理長に就任することとなり、御代田町の食材を使った一晩限りのディナー会を開催することとなった。
御代田町は何処にあるのかというと、軽井沢町のお隣。
今夜の会場は、地下の大ホール。
何時ものレトロなエレベーターで地下に下る。
正面のプロジェクターには、御代田町の紹介ビデオが映し出されている。
テーブルには、何時ものセッティングと今夜のメニューカード。
メニューの表紙には、柳原シェフの想いが綴られている。
御代田町を中心とした佐久地域で出会った食材を用い、シェフがどのような料理を作り上げたのか楽しみだ。
アペリティフは、シードル。
ブルターニュのかと思ったら、何と長野県東御市(御代田町の隣)で作られたシードル、”りんごやSUDAさんのシードル”。
りんご100%で造られたシードルで、アルコール度数は6%と充分に高い。
ということは、辛口に仕上げられている。
シードルの甘口は糖度を残して発酵を止めるので、アルコール度数は2%程度と低い。
りんごの皮の渋みを感じることが出来る、上質のシードルだ。
りんごのポリフェノールは皮に含まれるので、皮ごとすりおろして造られたシードルは健康にも良い。
御代田町の方の司会進行で会が始まる。
前菜五種が届く。
佐久鯉と信州オニグルミ。
鯉と言えば佐久、それを前菜に使ってくるとは流石。
古代米のクロッカンと山本屋糀店12割味噌。
山本屋糀店は南佐久郡にある江戸時代から続く老舗。
蕎麦の実のタルトレット、信濃雪マスのゴールデンキャビア。
信濃雪マスは旧チェコスロバキアから導入されたサケ科の魚。
SKファームトマトのガスパチョ。
これがトマトなのかと驚いたが、飲んでみるとちゃんとトマトだった。
ちゃたまやの浅間小町のウフコック。
浅間小町は佐久市のブラウンエッグファームの卵のブランド。
ちゃたまやはブラウンエッグファームの販売店。
黄身がとても大きく濃厚で美味い。
シードルが美味しいので、既に四杯目。
でもアルコール度数が低いので、酔いが回るほどではない。
シードルの次は、白ワイン。
アルザスのトリンバックが造る、ゲヴェルツトラミネール、キュヴェ・パルティキュリエール、2011年、プール・ヒラマツ。
果実の濃厚な甘み。
洋梨のコンポートや蜂蜜のニュアンス。
後味はすっきりとした辛口。
トリンバックのゲヴェルツトラミネールは美味い。
ゲヴェルツトラミネールが出された理由は、この料理。
野沢菜と秋野菜、プラム風味のエイグルドゥースとフォアグラ。
フォアグラに野沢菜を合わせるとは驚きだが、信州に敬意を表した組み合わせだ。
柔らかで濃厚なフォアグラにゲヴェルツトラミネールが良く合う。
温かなパンも届く。
彼女と過ごす西麻布の『レストランひらまつ レゼルヴ』での楽しい夜は続きます。