西麻布の”もうひとつの何時ものフレンチ”、『レストランひらまつ レゼルヴ』で彼女と過ごす楽しい夜の続き。
前菜、魚料理に続き、肉料理が出される。
仔羊キャレのロースト、ジュ・ソース、榛(ハシバミ)の香るインゲン豆と白インゲンのピューレ。
榛の実は、ノワゼット(ヘーゼルナッツ)のこと。
仔羊は焼き色が素晴らしく、見ているだけで食欲を誘う。
仔羊に合わせて、シラーの濃い赤をどんどん飲んでしまう。
飲んでいる赤ワインは、ローヌのスター・ドメーヌが造る、ジャン・ルイ・シャーヴ・セレクション、サン・ジョセフ・ルージュ、オフル、2011年。
デセールは、ポンプ・オ・ポム。
オーヴェルニュ地方の棒状のアップルパイ。
中にはリンゴがゴロゴロ。
アップルパイは好物なので嬉しいデセールだ。
食後の飲み物は、”ひらまつ特製ハーブティー”。
いっぱいになったお腹が癒される。
何が調合されているか聞いたが、忘れてしまった。
坂元支配人に見送られ、店をあとにする。
お腹がいっぱいなので、六本木まで彼女と肩を並べて散策。
西麻布交差点のラブラドールは花の首飾りを付けてもらっている。
つい先日までは寒さ除けのケープと帽子をまとい、その前はサンタクロースの衣装だった。
六本木ヒルズに至る。
66プラザの蜘蛛の向こうには、東京タワー。
何時もはこのまま帰るのだが、三月の末なので毛利庭園の桜を観に行くことにする。
池に映る夜桜が幻想的で美しい。
桜の側から六本木ヒルズ森タワーを見ると、一際明るく輝いている。
湖面にある輪っかのようなものは、正面から見るとハートの形をしている。
この前に立って写真を撮ると、背景にハートマークと桜が並ぶ撮影スポットなのだ。
もう一度ヒルズ側に戻り、しばし夜桜を眺める。
夜桜鑑賞が終わると、成城石井で彼女のために朝食用のサラダを幾つか購入。
普通ならこのまま帰るところだが、折角毛利庭園の桜を観たので、ついでにミッドタウンの桜も観ることにする。
ミッドタウン・パークのさくら通りに入る。
照明が当てられた桜が美しい。
何時もは、右に少し見えているガーデンテラスのレストランから桜を鑑賞しているので、こうしてさくら通りを歩くのは初めて。
夜も更け、シャンドン・ブロッサム・ラウンジは閉店済。
暗い中に、シャンドン・ロゼ、バイ・トモユキ・ヨネズ、2019年のボトルが見える。
かなり暗いのだが、これだけ色彩がちゃんと写っているとは、買い換えたばかりの新しいスマホは優秀。
「桜の写真ばかり撮ってるのね」と彼女が少し不満げ。
「だって、来週にはもう散っちゃうよ」と私。
「来年にはまた咲くわ」と彼女。
さくら通りの端まで来てしまった。
「六本木駅に戻ろうか」と私。
「気持ちの良い夜だから、もっと歩きたいな」と彼女。
檜町公園を抜け、赤坂方面に歩を進める。
途中のコンビニでコーヒーを買い、飲みながら散策。
とうとう赤坂サカスまで来てしまった。
そろそろ帰途につくことにしよう。
彼女と過ごす、西麻布、六本木、赤坂での夜は素敵に更けていきました。