今回のブルゴーニュの旅の目的の一つは、ドメーヌ・クヘイジ訪問。
日本酒ファンの方はご存知だと思うが、”醸し人九平次”で有名な愛知県の萬乗醸造がブルゴーニュ、モレ・サン・ドニに保有するワイナリー。
朝早く、ドメーヌの社長の伊藤さんがホテルまで迎えに来て下さった。
彼女と二人、伊藤さんの車に乗せていただき、いざモレ・サン・ドニへ。
フィサンに来たので、「彼女はクロ・ナポレオンが好きなのですよ」とお話しすると、伊藤さんが少し車を走らせ、停車。
何とそこは、クロ・ナポレオンの畑。
名前の通り、ちゃんと石垣で囲われている。
フィサンからジュヴレ・シャンベルタンに向かって走る。
この先、モレ・サン・ドニの標識。
「ジュヴレ・シャンベルタンでは誰のワインが好きですか?」と伊藤さん。
「アルマン・ルソーです」と彼女。
すると、「ここです」と伊藤さん。
門柱にはドメーヌ・ルソ-と書かれていて、彼女は大喜び。
そしてここは、ドメーヌ・デュガ・ピィ。
建物も立派だ。
ジュヴレ・シャンベルタンのグラン・クリュ畑の中を走り抜ける。
ここは先日も訪れたドメーヌ・ピエール・ダモワのシャンベルタン・クロ・ド・ベーズの畑。
先日来た時も、畑によって手入れの仕方が違うのが気になっていた。
伊藤さんに質問すると、とても丁寧に説明してくれるのがありがたい。
先日の案内者のジャンさんも知識は豊富だったが、やはり日本語で説明してもらうと理解が進む。
いよいよドメーヌ・クヘイジに到着。
何と道路を挟んだ向かいの畑は、モレ・サン・ドニの偉大なグラン・クリュ、クロ・ド・タール。
900年間にわたりモノポールを守り続ける7.53haのグラン・クリュ畑である。
ここがドメーヌ・クヘイジの建物。
一階が醸造施設、二階が応接等の共用施設、そして三階が居住施設となっている。
まずは二階に案内していただき、ドメーヌの概要等について説明を受ける。
マントルピースの上には、ワインの空き瓶たち。
良いワインを飲まれている。
テーブルの上には、萬乗醸造の日本酒が三本置かれている。
第15代目の久野九平次氏が来られ、パリの三ツ星レストラン、パヴィヨン・ルドワイヤンで試飲会が開かれたばかりであり、その時の日本酒がこの三種だったのだそうだ。
純米大吟醸 別誂
純米大吟醸 山田錦EAU DU DESIR(希望の水)
CAMARUGUEに生まれて
その試飲会にパリ在住のKyokoさんが参加され記事をアップされているので、興味のある方はこちらへ。
萬乗醸造は、南仏プロヴァンスのカマルグでマノビという種類の米の委託栽培を行っており、その米を使って日本で醸したのが、この「カマルグに生まれて」。
「黒田庄に生まれて」と同じく、ラベルにはカマルグの田んぼの緯度経度が記されている。
ひととおり説明を伺った後は、試飲をさせていただくことに。
一階に降りると、そこには醸造所。
ぶどうの搾汁機やステンレスの発酵タンクが並ぶ。
醸造に関する詳しいお話しを伺ったが、企業秘密に触れるといけないので記載は控えさせていただきます。
真新しい樽も届き、発酵を終えたワインが注入されるのを待っている。
一階の醸造スペースからこの階段で地下一階に降りる。
そこは天井の低い小さな部屋で、三樽のワインが熟成中。
そして更に下の部屋に降りると・・・、楽しいドメーヌ・クヘイジ訪問記は続きます。