茅場町のシチリア料理のお店、『ロットチェント』で彼女と過ごす楽しい夜の続き。
和田支配人お薦めの、ブロッコリーのWスープ煮。
ガーリックの香りが素敵だ。
スープを掬って食べるために、フォカッチャが付いてきた。
長期低温熟成させた高加水の自家製フォカッチャなのだそうだ。
このスープが驚くほど美味い。
鯛のアラのスープと豚の骨のスープを合わせ、ガーリックと唐辛子を加えているのだそうだ。
支配人の和田さんが1本のボトルを持ってテーブルに来られた。
「この料理にはこのロゼが合うと思います。是非どうぞ」とのこと。
シチリアのマラビーノが造る、ローザ・ネーラ、エローロ・ロサート、2016年。
マラビーノはシチリアの最南東の半島にあるワイナリー。
フランボワーズやストロベリーの香り。
口に含むと、豊かな果実味のあとに、オレンジビターの苦み。
ぶどうはネロ・ダーヴォラ100%。
ぶどうの樹齢は30年で、栽培はビオディナミ。
低温でマセレーション後、ステンレスタンクで発酵、熟成。
6ヶ月の熟成後、ノンフィルターでボトリングされている。
このグラスがとても珍しい。
グラス・デザイナーのジェラール・レーマン氏と、世界最高ソムリエのジェラール・バッセ氏の二人が共同で生み出しているのが、このレーマン・グラス。
ジェラール・バッセ氏は、マスターオブワイン、マスターオブソムリエ、ワインMBA、世界最優秀ソムリエの四大称号を持つ世界唯一のソムリエである。
今夜の訪問の目的は、不死鳥カラスのパスタフレスカ。
浅草開化楼のカラスが作る低加水パスタフレスカは、日清製粉の協力を得て、サローネ・グループの樋口シェフと共同開発された特別な生麺。
選んだ料理は、イカキモのラグー。
イカとイカキモの赤ワイン煮込みソースを低加水パスタフレスカの極太麺に合わせている。
麺のモチモチ感が素晴らしく、イカキモのラグーソースとの絡みも旨い。
赤ワインはボトルで注文。
トスカーナのイル・パラジョーネが造る、チェルム、キャンティ・コッリ・セネージ、2015年。
イル・パラジョーネがあるのは、トスカーナの古くからのぶどうの名産地、カステル・サンジミニャーノ。
裏のエチケットには、このワインがビオロジック栽培であることを示す認証が付いている。
色合いは濃いガーネット。
ブルーベリー、ブラックベリー、プルーン、スミレ、そしてスパイスのニュアンス。
果実味、酸、タンニンのバランスも良い。
ぶどうはサンジョヴェーゼ100%。
12ヶ月間古樽で熟成。
ボトリング後、3ヶ月以上の瓶内熟成を経てリリースされている。
メインは、仔羊のしっとり焼き。
ラムシャンクが一本ド~ンと出された。
これを見ると、バンコクのイタリアン、『アントニオス』の名物料理を想い出す。
⇒ 今夜は再びイタリアン、アントニオス、ソイ31、スクムウィット、バンコク
骨から肉を削ぎ取るのは、男性の仕事。
肉の下にはたっぷりのレンズ豆。
クミンシードが入ったピリ辛ソース。
二人の皿に取り分ける。
これは美味い。
でも、ヴォリュームがあるのでお腹がいっぱいになってしまう。
彼女のドルチェは、エメラルドケーキ、ピスタチオクリームのティラミス風ケーキ。
私のドルチェは、リコッタチーズのムース、たっぷりのナッツと共に。
コーヒーはエスプレッソのみ。
何故かプラスチックカップで出された。
この店のインテリアは、シチリアの海と空を表すブルーで統一されている。
そのため、青のデニムが至る所に使われている。
ポーランド製のブルーの花瓶にもデニム製の花。
カトラリー置きも、『ロットチェント』の名前入りのデニム。
壁には、デニム製のハート型の飾り。
支配人の和田さんが身に付けているエプロンも、ブルーのデニム。
そしてシェフの木戸さんもお揃いのエプロン。
和田さん、木戸さん、今夜は美味しく楽しかったです。
お世話になりありがとうございました。
また伺いますのでよろしくお願いします。
彼女と過ごす茅場町の夜は素敵に更けていきました。