昨年末の事。
彼女がまた白トリュフを食べたいという。
旬は年内で、年を越すと白トリュフはほとんど無くなってしまう。
そこで、六本木の『ラ・フフォリーナ』に連絡し、白トリュフを用意できるか確認し、予約。
彼女と乃木坂で待ち合わせ。
今日はちょっと早めに到着し、久し振りに旧乃木邸と乃木神社を訪問することに。
目の前に見える派手な建物は、桂由美のブライダルサロン。
桂由美のビルの壁には、”恋人の聖地”と書かれた名盤が取り付けられている。
道を渡ると、旧乃木邸に出る。
日清・日露戦争に従軍し、明治天皇崩御と共に殉死された乃木希典陸軍大将の旧居である。
乃木邸は乃木坂の頂上付近の斜面に建てられ、正面入り口は実は二階となっている。
乃木邸の周りには観覧用の通路が設けられ、窓越しに内部を見ることが出来る。
家の前には、乃木大将と辻占売りの少年の像が置かれている。
元々は六本木に設置されていたが、再開発により平成13年にこの地に移設された。
家の横には、煉瓦造りの厩舎がある。
ここは正馬、壽号の部屋。
そしてこちらは副馬、璞号の部屋。
旧乃木邸から乃木神社に行くには、急な坂を下らなければならない。
樹の奥に黒っぽく見えているのが、旧乃木邸。
乃木神社は、乃木坂に面している。
旧乃木邸からは直接本殿の前に出ることが出来るが、一度乃木坂に出て正面の大鳥居から乃木神社に入ることにする。
開運 平成三十戊戌歳 東京乃木坂 乃木神社 参拝記念と書かれている。
境内には、大きな樹木が何本も生い茂っている。
小鳥居をくぐり、本殿に向かう。
本殿の周りは樹々に囲まれ、背景にもビルは見えない。
東京の真ん中に居るとは思えない景色だ。
乃木坂駅で彼女を迎えると、六本木方面に下る。
”ラ・スフォリーナ”とは、エミリア・ロマーニャ州で生パスタを作る働き者の女性の事。
そのためか、店名の下にはパスタ生地の絵が描かれている。
店と煉瓦塀の間には、テラス席。
今の季節には利用者は居ない。
店に入ると、今日も満席。
一番奥の大きめのテーブルが私達の予約席。
白ワインをグラスで。
イタリア、マルケ州のサンタ・バルバラが造る、ステファノ・アントヌッチ、ヴェルデッキオ・ディ・カステッリ・ディ・イエージ、2016年。
ステファノ・アントヌッチはサンタ・バルバラのオーナー兼エノロゴで、元銀行家の異才。
レモンや青リンゴの香り。
その後から、ピーチ、パイナップル、パッションフルーツの甘い果実味。フルーティーで爽やかな辛口。
何時ものアミューズが届く。
このパンを二つに割き、間にバターを塗り、ハムと野菜を挟んで食べるのだ。
今日は割と綺麗にできた。
これが美味いのだ。
六本木のイタリアン、『ラ・スフォリーナ』で彼女と過ごす楽しいランチの続きはまた明日。