ちょっと以前の事、朝のウォーキングの途中、ブラシノキの花を見付けた。
確かブラシノキの開花時期は、5~6月。
もう秋の今頃に咲いているとは驚きだ。
オーストリア原産の常緑樹。
別名のカリステモンは学名で、ギリシャ語で”美しい雄しべ”という意味。
瓶洗いのブラシに似ているのでブラシノキと呼ばれ、英語名もボトルブラッシュ。
花の先から枝が伸びる珍しい特徴を持ち、この花の枝はもうかなり伸びている。
こちらは銀杏の実。
枝に鈴なりに実が付いている。
秋深し、といった風情だ。
銀杏の樹の下には、一つも実が落ちていない。
恐らく近所の方が早朝に拾われているのだろう。
今夜は大好きな造り手のワインを抜栓。
フレデリック・マニャンが造る、ブルゴーニュ・ルージュ、2013年。
フレデリック・マニャンのワインに最初に出会ったのは、もう10数年前の事。
日本橋のフレンチで、オーナー・ソムリエが勧めてくれたシャンベルタン・クロ・ド・ベーズだった。
その力強い美味しさに魅了されて以来、フレデリック・マニャンのワインが好きになってしまった。
マニャン家はモレ・サン・ドニで5代続くぶどう農家で、ワイン造りを始めたのは4代目のミシェル・マニャン。
5代目のフレデリックはドメーヌ・ミシェル・マニャンを引き継いで運営すると同時に、自らのネゴシアン・ブランド、フレデリック・マニャンを1995年に立ち上げ。
最初に飲んだクロ・ド・ベーズは90年代だったので、まだネゴシアン立ち上げ後間もない製品だった。
ワインの情報は裏ラベルではなく、エチケットの横に記載されている。
エチケットはフランス語で書かれているが、ワイン情報の一部は英語表記。
しかも、ブルゴーニュではなく、バーガンディの表記となっているのが面白い。
このボトルは輸出用のようだ。
キャップシールにもフレデリックのサイン。
写真では青色に見えるが、実際には濃い紫色。
フレデリック・マニャンのトレード・カラーである。
大好きなフレデリックにお会いしたのは、もう数年前。
彼女と共に、ランチをご一緒する機会に恵まれたのだ。
とてもダンディで、思っていた通りの素敵な紳士だった。
カリフォルニアのカレラやオーストラリアのバンノックバーンでもピノ・ノワール造りの研鑽を積んだだけあって、英語もとても達者だった。
色合いは、少し不透明な薄いルビー色。
エチケットには、ノンフィルターと書かれている。
ベリー系の豊かな香り。
バラ、スミレ、ブラックベリー、ダークチェリー、オークのニュアンス。
しっかりとしたタンニンを持ち、酸味も綺麗。
ACブルゴーニュでのこレベルは貴重だ。
ぶどうはコート・ド・ニュイにこだわり、フィサンを始め、シャンボール・ミュジニー、ジュヴレ・シャンベルタン、モレ・サン・ドニ産。
栽培はビオロジックで、ビオディナミの思想も取り入れている。
大好きな造り手のワインを楽しんだ、今夜のお家ワインでした。