広尾の一軒家イタリアン、『リストランテ イル・ブッテロ』で彼女と過ごす素敵な夜の続き。
部屋の照明は落とされ、テーブルの脇に置かれたローソクの明りが手元を照らす。
この巻かれた紙が、メニューリスト。
部屋の奥には、薪ストーブが置かれている。
暗いので、スマホでは撮影の限界。
赤ワインはボトルで注文。
トスカーナ料理のお店なのでサンジョヴェーゼを選ぼうと思ったが、彼女はネッビオーロを飲みたいという。
何時もバローロやバルバレスコばかり飲んでいるので、今夜はちょっと珍しいネッビオーロを選択。
ピエモンテのアンツィヴィーノが造る、ガッティナーラ、2010年。
ガッティナーラはピエモンテ北部のDOCGで、バローロ、バルバレスコに比肩されるネッビオーロの名産地。
コルクの状態はとても良い。
アンツィヴィーノの名前が刻印されている。
チャコール、カシス、スミレ、バラ、なめし皮のニュアンス。
タンニンは強いが円やか。
伝統的な造りのネッビオーロだ。
熟成は、スロヴェニア産の大樽で行われている。
パスタは、何を注文したか失念。
二つの皿に分けて出され、私が取り分ける出番は無し。
ネッビオーロに合わせて強いソースを選んだので、とても良く合って美味しい。
仔豚のブラチョーラ、プルーンと林檎のソース。
ブラチョーラは肉の炭火焼。
一般にはナポリ風ブラチョーラが有名で、これは具材を肉で巻いてトマトソースで煮込んだ料理。
この仔豚、とても柔らかい。
真ん中の良い部分を彼女の皿に取り分け、私は残りと骨を取る。
実はかなりお腹がいっぱいなのだ。
柔らかい仔豚と、プルーンと林檎の甘酸っぱいソースが良く合う。
彼女のドルチェは、ティラミス。
こんな器で出てくるとは思っていなかったので驚き。
私のドルチェは、ドルチェ・アル・マスカルポーネ・エ・ランポーニ。
ラズベリー入りのレアチーズケーキだ。
コーヒーはセガフレード。
コーヒーを飲んでいると、「今夜のワインはいかがでしたか」と、ソムリエの小嶋さんが現れた。
ピエモンテ、トスカーナ、シチリアのワイン、そしてプーリア、アブルッツォ、マルケのワインと話に花が咲き、随分長く話し込んでしまった。
気が付くと、彼女が居ない。
イタリア人スタッフを見付け、店の奥でイタリア語でお話ししている。
館内のメイン・ダイニングはオープン・キッチンに面し、ピッツァの窯も見えている。
大人数のセッティングがされているところを見ると、明日も結婚披露宴があるのだろう。
彼女が話していたコモ出身のイタリア人スタッフも見送りに加わってくれ、楽しく店をあとにする。
「イタリア語の勉強になったわ。今夜も楽しいね。ありがとう」と彼女は上機嫌。
「僕はボナセーラとアリベデルチしか言えなかったよ。イタリアに一緒に行くときは、君のスカートの裾を握りしめて付いてくよ」と私。
彼女と過ごす広尾の夜は、素敵に更けて行きました。











