彼女と銀座のレストランで待ち合わせ。
その前に時間があるので、GSIXをぶらぶらすることに。
開業後すぐに来てみたが、凄い人混みのため、1階、2階を通り抜けただけで店内探訪は諦めた。
今日は空いていると好いなと思いながら、入店。
平日の夕方のためか、店内はガラガラ。
ここに来たら草間彌生のパンプキンバルーンの写真を撮らないわけにはいかない。
前回来た時は大勢の人がスマホを構えていたが、今日は私一人だけなのでちょっと恥ずかしい。
各階を見て歩き、最後は屋上庭園に。
ヴォーグ・ラウンジにもほとんど人が居ない。
庭園を歩いていて、あることに驚いた。
秋の虫がいっぱい鳴いているのだ。
13階の庭に自然の虫が来るとは思えないので、意図的に放したのだろう。
ヴォーグのカウンターに女性が二人。
やはりこの場所は女性の方が絵になる。
夜の空に、東京タワーが明るく輝く。
愛宕山ヒルズや虎の門ヒルズも見える。
最上階から地階に降りると、CDを覗いてみる。
この階には客がそこそこ居るが、良く聞いていると皆さん中国語を話されている。
おや、これはルージュ・ディオール・リキッド。
今年の9月1日発売の新製品だ。
ケースに名前を入れてくれるとサフランさんが言われていたことを思い出した。
男性用の香水コーナーを見て驚いた。
オー・ソヴァージュが昔のままのボトルで販売されている。
20代の頃はこれを使っていたので、とても懐かしい。
現代ヴァージョンのソヴァージュが発売されているので、今度はそちらを買ってみようと思う。
そうこうするうちに名前入れが終わり、プレゼントの包装をされたルージュ・ディオール・リキッドが手渡された。
名前入れに3~4分しか掛からなかったのは驚き。
彼女へのちょっとしたサプライズのプレゼント。
急いで待ち合わせのレストランに向かうとしよう。
待ち合わせ場所は、銀座のビルの最上階のワンフロアーを占有するフレンチ・レストラン、『アイコニック』。
エレベーターを降りると、レセプションでスタッフが出迎えてくれ、席に案内される。
メイン・ダイニングルームの入り口には、大きなワイン・セラー。
今夜のテーブルは、ダイニング・ルームの一番奥。
彼女も程なく到着し、席を立って出迎える。
私達が座る席からは部屋の全体を見渡すことが出来、入り口側の壁を埋め尽くすワイン・セラーが小さく見える。
「久し振りのアイコニック、楽しみね」と彼女。
「うん、今夜は鈴木料理長がどんな料理を考えているか楽しみだね」と私。
歓迎のスパークリングは、ヴーヴ・アンバルのクレマン・ド・ブルゴーニュ、ブリュット・ミレジム、2014年。
シャルドネ主体で、アリゴテが加えられている。
クレマン専業のブルゴーニュを代表するメゾン、ヴーヴ・アンバルのミレジムは本当に美味い。
セップ茸のクリーム、茸のセッシュと共に。
まるで枯れた植物が植わった植木鉢のようだ。
クリームをビスケットにたっぷり載せて食べる。
これは美味い。
クレマンをどんどん飲んでしまうので、パンも食べておこう。
熱々のパンに、ホイップクリームが良く合う。
白ワインは、ドゥ・ラドゥセットが造る、プイィ・フュメ、2009年。
ドゥ・ラドゥセットはラドゥセット男爵が当主の名門で、ロワール地方最大の造り手であり、プイィ・フュメ全体の半分以上のシェアーを持つ。
グレープフルーツ、ミントの香り。
豊かな果実味と、シャープな酸。
実に上質のプイィ・フュメだ。
ソーヴィニヨン・ブラン本来の果実味を大切にするため、樽を一切使用せずに醸造されている。
岩手県産ムール貝と季節野菜の冷たいナージュと鱧のフリット。
この料理には、和食の出汁の極意が盛り込まれている。
9月23日に開店した京都の料亭、『高台寺 十牛庵』の料理長、藤原誠氏の直伝なのだそうだ。
使われている黒大根、紅芯大根、黄人参は、二番出汁で煮込まれ、一番出汁で煮含められている。
素晴らしく美味い。
銀座のフレンチ、『アイコニック』で彼女と過ごす素敵な夜は続きます。