神楽坂のイタリアン、『イル・キャンティ・ロッサ』で彼女と過ごす楽しい夜の続き。
スプマンテ、白と飲んだあとは、赤を抜栓。
ピエモンテ州のフォンタナフレッダが造る、バルバレスコ、2013年。
フォンタナフレッダは1878年創業の、ピエモンテ州を代表する名門。
綺麗なルビー色。
チェリーやフランボワーズの香り。
しっかりとしとタンニンと酸を持つ、素晴らしいバルバレスコだ。
パンが熱々で届く。
パンのお供は、刻んだオリーブ。
ここのメニューで一番目を惹いた料理が届く。
ソフトシェルクラブのイタリア・ピアディーナ巻き。
半身はフリットで、半分は黒ゴマを付けて揚げられている。
薄いクラフトの上にレタスを敷き、その上にのせたソフトシェルクラブに二種類のソース、味噌ソースとマスタードソースを付けて食べる。
「美味し~い」と彼女。
「色々な店で食べるけど、ここのソフトシェルクラブは最高だね」と私。
パスタは、本日のお奨めから。
ハマグリと生海苔のオイル・スパゲッティ。
一人前を二人に分けて出してもらった。
ハマグリの出汁が効いたオイルがパスタに絡んで美味い。
メイン料理も本日のお奨めから。
ラム肩ロースのロースト。
二人に取り分けるのは私の役目。
バルバレスコとの相性も良く、素晴らしく美味い。
もうお腹がいっぱいだと思っていたら、彼女が恐ろしいことを言いだした。
「ね、他のテーブルを見て。美味しそうなピッツァを食べてるわよ。折角だから食べてみましょうよ」
というわけで、プロシュートとルッコラのマルゲリータ・ピッツァを注文。
確かに美味しいが、明らかに食べ過ぎ。
ガーリックの顆粒、チリ・パウダー、そしてチリソース。
どれもたっぷり振り掛けて食べると美味いが、辛さで舌が痛くなる。
バルバレスコを飲み干してしまったので、ディジェスティフを注文。
彼女のは、シチリアのレモンを使ったテキーラのカクテル。
私のは、ピエモンテ州のグラッパ・デ・バルベーラ。
いっぱいになったお腹を抱え、店をあとにする。
腹ごなしに少し歩くことにする。
まずは、次に訪問したい店に行き、予約を入れる。
次に向かったのは、赤城神社。
夜の赤城神社は薄暗く、人気もない。
思わず彼女の肩を抱きたくなる。
同じ場所を夕方に見ると、こんな感じ。
このずっと奥に本殿がある。
本殿には灯りが点り、神聖な雰囲気。
正安2年(1300年)に群馬県の赤城神社の御分霊をお祀りしたのが始まり。
お祀りする神様は、磐筒雄命(いわつつおのみこと)と、赤城姫命(あかぎひめのみこと)。
本殿の手前右側には、お洒落な『AKAGI CAFE』がある。
赤城神社を出ると神楽坂(早稲田通り)に戻り、飯田橋方向に下る。
毘沙門天は今夜も明るく輝いている。
神楽坂の夜は楽しい。
彼女と過ごす神楽坂の夜は、素敵に更けていきました。