彼女が餃子を食べたいと言い出した。
だからといって、脂っぽい店に案内するわけにはいかない。
ましてやその手のお店では、良いワインを飲むことなんてできない。
そこで思い出したのが、アメブロでお付き合いのある”シャンパーニュのある生活”さん、そう、大阪北新地の『スタンドシャン食』さん。
『スタンドシャン食』さんが東京に進出したのは昨年のこと。
その一号店である虎の門店に行くことにした。
ここは”餃子でシャンパーニュ”がコンセプトのお店なのだ。
毎日18時30分まではハッピーアワーで、このハウス・シャンパーニュをグラスで通常880円のところ、500円で飲むことができる。
シャルル・ダンブラン、ブリュット。
フルートグラスではなく、白用のグラスにたっぷり注いでくれる。
綺麗な酸味、ミネラル感、プラム、イースト、ブリオッシュのニュアンス。
セパージュは、シャルドネ40%、ピノ・ムニエ40%、ピノ・ノワール20%。
ボトルで頼むと4,800円だが、この量のグラスが500円だとグラスの方が安い。
結局1本分くらい飲んでしまう。
シャンパーニュのお供は、オリーブ。
種無しなので食べやすい。
シンプルなグリーンサラダ。
「野菜が新鮮でシャキシャキね」と彼女。
サンダニエーレ産プロシュート。
二人ともプロシュートはサンダニエーレ産が好き。
トリエステを旅した時に地元のサンダニエーレのプロシュートを食べ、好きになってしまった。
スアルル・ダンブランをたっぷり飲んだ後は、本日のお薦めシャンパーニュをグラスで飲むことにする。
ヴェシエ・ブリュット、キュヴェ。
1663年創業の歴史あるシャンパーニュ・メゾン。
シトラスの香り、洋梨のニュアンス。
爽やかでありながら喉越しはクリーミー。
セパージュは、ピノ・ノワール、ピノ・ムニエ、シャルドネが1/3ずつ。
お店のコンセプト、”餃子でシャンパーニュ”に従い、餃子を注文。
「ニンニクあり、なし、どちらにしますか」と聞かれ、彼女を見ると、「ありでお願いします」と即答。
「ありで良いの?」と私。
「二人で同じものを食べるのだから、大丈夫でしょ」と彼女。
カウンター上には、辣油、トリュフオイル、ヒマラヤ産岩塩。
薬味4種が届く。
グリーンペッパーとフォン・ド・ボー、グレープフルーツと出汁のポン酢、ピリ辛の胡麻味噌だれ、酢醤油。
色々味を変えて食べると楽しい。
店の奥の小さな厨房には、餃子焼き機が並ぶ。
こちらのカウンターに9席、奥に3席、後ろの壁沿いに二人掛けの小さなテーブルが三つだけのお店。
店はあっという間に満席。
次々と電話が入り、店長が「予約は受け付けておりません」と対応に忙しい。
虎の門の『スタンドシャン食』で彼女と過ごす楽しい夜は続きます。