今日は彼女と、代官山でお買い物。
彼女は色々とお店を見て歩くが、私の目的は買い物の後の代官山の名店での食事。
やっと買い物を終え、旧山手通りを鉢山方面に歩く。
『リストランテASO』を過ぎ、『メゾン ポール・ボキューズ』も過ぎ、目的のお店、『マダム・トキ』に至る。
ここは瀟洒な一軒家のフレンチ・レストラン。
1978年に開業した老舗である。
中途半端な時間なので、ダイニングルームに他の客の姿は少ない。
テーブルとテーブルの間隔がゆったりと取られているので、落ち着いて食事を楽しむことが出来る。
インテリアは華美ではなく、落ち着いた雰囲気にまとめられている。
でもよく見ると、そこかしこに素敵な装飾が施されており、天井を囲む桟には多くの天使が彫り込まれている。
テーブル上の銀板の皿に刻まれた、”マダム・トキ”の銘が誇らしげだ。
「とても品が良い素敵なレストランね」と、彼女の評価も上々。
「お洒落した君もとても品が良いよ」と私。
彼女はここに来るのは初めて。
どうして今までここに彼女を連れてこなかったのか、私自身不思議だ。
最初のワインは、モーリス・ヴェッセル、シャンパーニュ、ブリュット・レゼルヴ、グラン・クリュ。
モンターニュ・ド・ランス南部、ブジィ村にあるグラン・クリュのみを生産するRM。
フランスの三ッ星レストラン御用達のメゾンである。
透明感のある黄金色、勢いのある泡立ち。
強い熟成感を持つ、骨格のしっかりしたボディ。
さすが『マダム・トキ』が選ぶシャンパーニュは美味い。
セパージュは、ピノ・ノワール80%、シャルドネ20%。
パンは6種類。
好きなものを選び、卓上のバスケットに入れてもらう。
パンを選び終えるとラグビーボールほどもあるクリームバターが運ばれ、大きなナイフで切り取って皿にどさっと置かれる。
私の握りこぶしほどの大きさがある。
アミューズ・ブーシュが届く。
下側はホタテとコンソメ味、上にはドライトマトのジュレ。
前菜は、江戸前穴子のベニエ、南仏野菜のプレッセ、ホワイトバルサミコとバジリコの香り。
カラッと揚がった穴子が美味い。
第二の前菜は、森の茸のヴルーテ、ズワイガニとホタテ貝のフラン、アーモンドミルクのカプチーノ。
シャンピニオンの香りが素晴らしい。
泡の中には、ズワイガニとホタテ。
『マダム・トキ』の料理は何時来ても最高の満足を与えてくれる。
彼女と楽しむ『マダム・トキ』の素敵な時間は、まだ続きます。