
日本橋の肉料理専門店、『肉友』で彼女と過ごす楽しく美味しい夜の続き。
クレマン、ピノ・グリを飲んだ後は、赤ワイン。
彼女はブル・ピノを飲みたいという。
ボルドーやシュッド・ウエスト、ラングドック・ルーションのワインはいっぱいあるのだが、ブル・ピノは1種類のみ。
フェルナンド・エ・ローラン・ピヨ、ブルゴーニュ、ピノ・ノワール、2014年。

美しいルビー色。
ベリー系の香り。
しっかりとした酸とタンニンを持ち、AOCブルゴーニュとは思えない複雑なストラクチャーを持つ。
ドメーヌ・ピヨは、シャサーニュ・モンラッシェ村で1890年から5代にわたり家族経営を守る小さな造り手。
評価の高い造り手だけあって、このクラスでも充分にブルゴーニュのピノ・ノワールの美味しさを楽しむことが出来る。

続いて出された料理は、兎。
骨付きなので、手で持ってムシャムシャ食べる。
「美味しい、いきなりジビエなのね」と彼女も嬉しそう。

骨付きポークのグリル。
中はほんのり桜色。
粗塩を振って食べると、肉の旨味が口いっぱいに広がる。

おや、このソーセージは何の肉だろう。
お店の方曰く、「熊のソーセージです」

肉料理は、二人に取り分けるのも楽で好い。
ソーセージが熊だなんて実に楽しい。
兎、豚、熊...ジビエ好きにはたまらないお店だ。

牛は脂身の無い赤身。
二人とも赤身が大好きだ。
赤身には、肉の旨味がぎゅっと詰まっている。

二人に取り分けても、こんなに量がある。
薬味は、タマネギのソースと柚子胡椒。
粗塩や粗びき胡椒で食べても美味い。

〆は丼。
これも肉丼!
美味いが、お腹は肉、肉、肉でもういっぱい。

デザートは、ガトーショコラ。
肉尽くしのあとの甘いケーキは、何だかほっとする美味しさ。

肉食系の彼女は、今夜の料理に大満足。
「貴方が選んでくれるお店は、本当に素敵。大好き」と彼女。
”大好き”の対象がお店なのか私なのか若干不透明だが、問い質さない方が良いようだ。
日本橋の肉好きの聖地、『肉友』で彼女と過ごす夜は、素敵に更けていきました。