搭乗時間の3時間前に迎えの車に乗り、出発する。
『シェラトン・ホテル』は国内線空港には近いが、国際線の空港には街を越えていくので平日には時間が掛かるのだ。
どの絵も意匠が面白く、車内から見ていて飽きることが無い。
こうして美しく絵が描かれていると、落書きされないのだろう。
国際空港でも、国内線と同じく階の上り下りはスロープを利用する。
もちろんお年寄りやハンディキャップの方々のために、エレベーターも設置されている。
搭乗手続きを済ませると、スター・アライアンスのラウンジに入る。
搭乗までの一時間余りを、ここでのんびり過ごすのだ。
おやおや、ラウンジには結構多くの料理が用意されている。
機内食もあるので、ラウンジではあまり食べないようにしようと思いながら、ちょっと味見をしたくなる。
ドレッシングはバルサミコを選ぶ。
白は、アルゼンチン産。
トリアーデ、メンドーサ、シャルドネ、2014年。
2014年と極めて若いが、果実味が豊かな豊穣なシャルドネ。
フレッシュ感もあり、どんどん飲めてしまいそうだ。
料理とワインとミネラルウォーターをテーブルに運び、ゆっくりと味わう。
ラウンジはとても広いが、人の出入りが多く、ほとんど満席となっている。
人種も言語も多様で、周りを見たり他のテーブルの会話を聴いたりしているだけで楽しい。
そうでないと、ワインが美味しいので搭乗前に酔ってしまいそうだ。
ペンネは次々と茹でたてが料理カウンターに届くので、熱い状態で食べることができる。
アルンテ、サレント、ネグロ・アマーロと書かれている。
初めて飲むワインだが、名前から判断すると、イタリア、プーリア州のワインのようだ。
生産者は、カントリオ・マンドゥーリアと書かれている。
マンドゥーリアもサレントもプーリア州の地域の名前。
ぶどうは、ネグロ・アマーロ。
濃い赤ワインの原料となる黒ぶどうで、イタリアでは6番目に生産量が多いぶどうである。
余韻は長くないが、果実味もありタンニンもしっかりしている。
美味いワインがあるラウンジは良いものだ。
搭乗すればすぐに食事が出るのだが、赤ワインを飲んでいると更に食べたくなった。
サラミを挟んだ小さなサンドイッチ。
そして、ピーカンパイとチョコレート。
さて、そろそろ搭乗、日本への帰途に就きます。