今夜は彼女と銀座でワイン、ブラッスリー・ポールボキューズ、銀座 | ワインは素敵な恋の道しるべ

ワインは素敵な恋の道しるべ

白ワインは天使の如く貴方の心を解き放ち、赤ワインの真紅のグラスの底には悪魔が潜む。そして貴方は天使の如く大胆に、悪魔の如く繊細に、新たな恋の道を歩み始める。


IMG_20150304_214645.jpg

今夜は彼女と銀座の『ブラッスリー・ポールボキューズ』で待ち合わせ。


何時ものように私が先に到着し、彼女を待つ。


待ち合わせの時間に遅れること約20分、彼女が颯爽と現れた。


おや、髪をカットしたようだ。


「遅くなってごめんなさい。カリスマにカットしてもらったんだけど、ちょっと切り過ぎたかしら」


席を立ち、彼女の為に椅子を引く。


「今回もとても素敵。僕は好きだよ」


今夜のアペリティフ・メゾンは、グリオット。


ブラックチェリーのリキュールを、ヴーヴ・アンバルのクレマン・ド・ブルゴーニュで割ったものだ。


IMG_20150304_214837.jpg

グラスの底には、チェリーがひとつ沈んでいる。


チェリーが起点となり、何時も以上に泡立ちが良い。


使われているクレマン・ド・ブルゴーニュは、ヴーヴ・アンバル、ミレジム、2012年。


アンバル未亡人が創業した、シャンパーニュ方式で造られる高品質クレマンの専業のメゾンである。


ヴーヴ・アンバルは『ひらまつ』のハウス・スパークリング。


ミレジムを使うところが、さすが『ひらまつ』。


DSC_4168.jpg
テーブルの上には、何時ものセッティング。


ポールボキューズのロゴが入ったナプキンを見るだけで、今夜の料理とワインへの期待が膨らむ。



DSC_4172.jpg
前菜は、フアグラとフリュイ・ルージュのムースリーヌ、ベトラーヴと柑橘のサラダ仕立て。


アペリティフで食欲が掻き立てられた胃袋が歓喜の声を上げる。


IMG_20150304_214815.jpg
アペリティフ三杯は飲み過ぎ。


白は初めての物。


シャルドネ、レ・ペニタン、2007年。


レ・ペニタンは、サンセールのアルフォンス・メロとブルゴーニュのジャンテ・パンシオのコラボ・ワインで、ブルゴーニュの小さな地区、コトー・シャリトワで造られている。


レ・ペニタンには赤白二つのワインがあり、このシャルドネはアルフォンス・メロが、そしてピノ・ノワールはジャンテ・パンシオが主に造っている。


ところでこの目立つエチケットは、フランスの人気芸術家、ジェラール・ビュヴィスの作品である。


IMG_20150304_214540.jpg
アルフォンス・メロが造るシャルドネと聞いて、ロワールでシャルドネを造っているのかと驚いたが、ブルゴーニュでのコラボ・ワインと聞いて納得。


アルフォンス・メロはサンセールの造り手なので、何となくシャブリを想像していた。


ところが飲んでみると、樽香も感じ、どちらかと言うとモンラッシェ風の味わい。


柑橘系の香りではなく、熟成感のある落ち着いた味わいに驚く。


2007年と、7年余りの熟成を経ていることも影響していうのだろう。


IMG_20150304_215140.jpg
白ワインに合わせる魚料理は、サーモンのポワレ、アーティチョークのバリグール風。


皮がパリッと焼かれたサーモンのポワレは何度食べても美味い。


そして春を告げるアーティチョーク。


欧州ではアーティチョークを使ったメイン料理も春には登場する。


銀座の『ブラッスリー・ポールボキューズ』での楽しい夜の続きは、また明日。