丸ノ内パークビルのブリックスクエアにあるワインの名店、『マルゴ』で彼女と過ごす素敵な夜の続き。
気になっていたワインを注文することにした。
そのワインは、ヤエ・ルージュ。
ルーション地域のワインのポテンシャルを日本に紹介するために造られた、特別なワイン。
ヤエとは、八重なのだそうだ。
ドメーヌ・ド・ラ・セールのバック・ヴィンテージのコート・デュ・ルーション・ヴィラージュをブレンドして造られている。
そのヴィンテージは、2005年30%、2007年21%、2008年10%、2009年13%、2010年10%、2011年16%。
セパージュは、グルナッシュ55.1%、シラー26.2%、カリニャン18.7%。
なんとも複雑なワインだが、飲んでみると豊かな果実味を持ち、ダークチェリーやカカオの濃厚な味わい。
確かにヤエを飲めば、ルーションのワインの美味しさを理解できる。
ひっつみは東北の郷土料理で、それをニョッキのように使った料理だ。
ガーリックがたっぷり使われており、その香りに魅せられて注文した。
軽く焼いて出されるので、香ばしくて美味いのだ。
パンをちぎってパスタのクリームやメイン料理のソースを掬って食べる。
ヤエが強いので、牛バラ肉との相性がとても良い。
ホワイト・チョコレートをアイスクリーム風にアレンジ。
ひとつもらったが、禁断の美味しさ。
店を出ると、ブリックスクエアの中庭は既に夜の帳に覆われ、行き交う人影もまばら。
そっと腕を伸ばすと、彼女が私の手を握る。
気持ちの良い夜だ。
彼女と過ごす、楽しい丸の内の夜でした。