今夜は、丸の内のマイ・プラザ、明治生命館で彼女と待ち合わせ。
ここなら彼女も自力で来ることができる。
今夜は軽く食事をして帰ろうということになったのだ。
でも、今夜行くお店は行き方が難しくてわからないと言うので、店のあるマイ・プラザの1階で待合せることにしたのだ。
この歴史的建造物を残したまま、それを覆う格好で新しいビルが建てられているのだ。
明治生命館の壁には、この建物が重要文化財であることを示す銘板が貼られている。
明治生命館の脇の階段を下り、さらに地下通路を曲がって進むと、今夜のレストランに通じるコリドーに出る。
何度来ても、この通路を歩くと気分が高揚する。
彼女もここを歩くのが好きだ。
そして私は彼女と肩を並べてここを歩くと、幸せな気分になる。
でもまだ到着ではない。
さらに左折し、その先をまた右折して進むとようやく店の前に出る。
広いテーブル席に、二人でゆっくりと腰を下ろす。
今夜はワインを1本だけにする。
ここはフレンチなので、ワインリストにも5大銘醸を始め、名だたるワインが揃っている。
でもそんな高価なワインは名前を見るだけにして、今夜のワインを選ぶ。
ボルドー、モンターニュ・サンテミリオンのシャトー・フェゾー、セレクシオン・ヴィエイユ・ヴィーニュ、2009年。
良いヴィンテージのヴィエイユ・ヴィーニュがあったので、迷わず選んだ。
シャトー・フェゾーは、ポムロールの銘醸、クロワ・ド・ゲィを所有するレイノー家のシャトーなのだ。
ブラックチェリーの香り。
綺麗なタンニンを持ち、ほのかな樽香も心地よい。
とてもバランスの取れた赤である。
ぶどうはメルロー100%。
リュット・レゾネで栽培されたぶどうを用い、オーク樽で18か月熟成。
新樽比率は30%。
頼んだ料理がテーブルに届き始めた。
彼女と過ごす丸の内の隠れ家での楽しい夜の続きは、また明日。