赤ワインは、リストに載っていないものを出してもらった。
『マンゴツリー東京』の10周年記念で使用した、ペドロンチェッリ、ジンファンデル・マザー・クローン、ドライクリーク・ヴァレー、2002年。
ペドロンチェッリは、ソノマのジンファンデルの聖地、ドライクリーク・ヴァレーで、伝統的で洗練されたジンファンデル造りを行う優良生産者。
その2002年と言うことで期待が膨らむ。
10年も寝ていたのだから、息をさせればこの香は消えるのでは、とグラスに注いで様子を見る。
でも、やはり軽いブショネ。
支配人に告げ、残念ながらワインを換えてもらうことにした。
どうも私はブショネに敏感なようで、年に数本は取り変えてもらっている。
ある有名ホテルのソムリエに、他のお客様でしたらそのまま飲まれますが、と言われ、驚いたこともある。
オーストラリアの、ウルラが造る、マーガレット・リヴァー、シラーズ、2009年。
ウルラは、西オーストラリア州のプレミアム・ワインの産地、マーガレット・リヴァーで1998年に植樹を開始した若いワイナリー。
ウルラの名前は、アボリジニの言葉で、Wulu=守る、Ra=永遠、の二つを合わせた、永遠に守り続けるという意味。
オーストラリアのシラーズらしく、スパイシーでブラック・チェリーやビター・チョコレートを感じる。
洗練された素晴らしいシラーズである。
熟成は、フレンチオークで6ヶ月。
ガイ・パット・メットマムアン、地鶏とカシューナッツのオイスターソテー。
何時もは牛か豚を選ぶことが多いが、今夜は鶏にしてみた。
野菜たっぷりなのが嬉しく、美味しい。
ゲーン・キャオ・ワーン、国産牛サーロインと茄子のココナッツ・グリーンカレー。
彼女のお気に入りなのだ。
でも、辛さのためにご飯を食べ過ぎてしまうのが問題。
左奥に青白く光っているのが花火。
実際にはとても綺麗に見えるが、写真ではハレーションを起こしてしまった。
彼女と新年の打ち合わせをしながら、コーヒーで今夜を締めくくる。
彼女と過ごす丸の内の夜は、素敵に更けていきました。
読者の皆様も、良い新年をお迎え下さい。